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函館新聞

AI乗り合い交通10月から 函館市、西部地区で実証実験【函館】

AIデマンド交通の実証運行を承認した市地域公共交通協議会の総会

 函館市は、10月15日~来年2月11日に人工知能(AI)が最適なルートを導き運行する乗り合い交通の実証実験を、市内西部地区で行う。運行エリアは同地区11町で、バスの運行本数の少なさや、バス停までの距離の遠さに悩む交通弱者の移動手段を確保する解決策の一つで、利用者数やアンケート結果を踏まえ、運行の可能性を検討する。

 8月22日に市役所で開いた市地域公共交通協議会(会長・奥平理道教育大函館校准教授)総会で、市交通政策課の渡辺大輝課長が説明した。

 AIデマンド交通の実証運行は、バス路線網の維持が難しくなる中、タクシーとバスの中間的な性質を持つAIデマンド交通の活用が全国的に広がっており、利用者の予約に応じAIが最適な運行ルートを判断し運転手に指示する。いわゆる「ドア・ツー・ドア」方式での移動が可能で、自宅前から目的地まで利用者を運ぶ。

 運行事業者は函館第一交通(旧美咲第一交通)で、車両4台(乗車人数は3人まで)を使用。期間は10月15日~来年2月11日の土・日曜、祝日を含む計120日間。運行は通勤・通学の混雑時間を除く午前9時~午後4時半で、利用料は1乗車につき中学生以上300円。1歳~小学生150円。運行エリアは入舟町、船見町、弥生町、弁天町、大町、末広町、元町、青柳町、谷地頭町、住吉町、宝来町。

 決済は現金、クレジットカード、電子マネーなどが可能で、予約はウェブ(24時間受け付け)または電話(利用の7日前から可)とする。

 今後、事業者が許可申請を国土交通省に行う。

 協議会はこのほか、10月1日のダイヤ改正で、函館バス(森健二社長)の路線バス3路線を廃止することを承認した。運行ダイヤ効率化や、運転手の労働時間の規制を強化する「2024年問題」に対応するためで、91F系統(日ノ浜団地―恵山御崎、6・3キロ)、510・511系統(函館バスセンター―松前出張所、106キロ、106・9キロ)が対象。

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