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釧路新聞

北方墓参の早期再開を 参議院沖北特別委来根【根室】

 【根室】参議院政府開発援助等および沖縄・北方問題に関する特別委員会(藤川政人委員長、35人)が7月31日、実情調査のため根室入りし、納沙布岬から指呼の島々を見やったほか、元島民や行政関係者らと意見交換を行った。同委員会の根室入りは2020年2月以来。

 一行は藤川委員長ら12人で、同日午後に納沙布岬到着。この日は岬から3・7㌔の貝殻島灯台をはじめ、7㌔先の歯舞群島・水晶島などがはっきりと見える視察日和。北方領土啓発施設「北方館」の岩山幸三館長が「目の前のふるさとに行けない不条理。政治の力で何とかしてほしいというのがわれわれの願い」と訴えた。

 元島民組織、千島歯舞諸島居住者連盟(略称・千島連盟)の松本侑三理事長(83)=択捉島=は、北方墓参の早期再開と北方領土問題対策協会(略称・北対協)が元島民を対象としてている融資制度の対象枠拡大を求めたほか、野潟龍彦副理事長(72)=国後島2世=は「北方領土問題を教育に取り入れるべき。後継者対策にもなる話だが、三十数年言い続けているが何も変わらない」と嘆いた。

 行政関係機関との意見交換では、根室振興局などが要望に立ち、北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会長の石垣雅敏根室市長は「隣接地域の振興や住民生活の安定を図るための内政措置の充実強化と新たな交付金の創設」などを訴えた。

 懇談後に藤川委員長は「4年半ぶりの現地だったが、北方墓参をどう再開したらいいかという大きな課題に加え、漁業への影響調査も目的だった」と述べた上で、元島民らからの指摘について「何も変わらないというより、われわれは後退しているという認識。政治家として厳しい意見もいただいたが、現地に来なくては分からない3、4世への継承問題の悩み、墓参ができないという二つの苦しみと強い思いをいただいた」と述べた。

 一行は1日、漁業者との意見交換のほか、根室海保の巡視船や老朽化の著しい標津町の北方領土館の視察後、空路帰途に就く。

指呼の島々に見入る参議院政府開発援助等および沖縄・北方問題に関する特別委員会のメンバー

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