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十勝毎日新聞

絵本の宝箱 自宅においで 3300冊並ぶ部屋開放【帯広】

 帯広市西11南40の下田美幸さん(65)が、かつて子ども部屋だった自宅の一室を「えほんのおへや なないろのたからばこ」として一般に開放している。本棚いっぱいに約3300冊の絵本や児童書などが並んでおり、下田さんは「ふらっと立ち寄って、本をぱらっとめくって、この空間を楽しんでいただきたい」と話している。

たくさんの絵本や児童書などが並ぶ下田さん宅の「なないろのたからばこ」

 6月に退職するまで30年間、保育士や幼稚園教諭として子どもと接してきた下田さん。夫の後押しも受けて、3人の子どもが巣立った「2階の部屋」の開放を決断した。落書きや壁紙も、当時のまま、あえて残した。子どもの目線を大切にして、背の低い本棚や机、椅子も用意した。

 絵本や児童書は約2500冊。雑誌やコミックを合わせると、3300冊ほどになる。中には、下田さんが学生時代から集めたもの、子どもが小さい頃に読み聞かせをしたものなど、思い出に残る本もある。

 帯広市図書館の読み聞かせボランティアの経験もあり、長く絵本に親しんできた下田さん。「いつか、こういうことをやってみたいと思っていた。たくさんの本をこのまま眠らせるのはもったいないし、せっかく部屋も空いているし」と、6月21日にオープンした。

 玄関前の看板は、木の温かみのある手作り。部屋の中には、絵本のキャラクターの絵や縫いぐるみが飾られている。カルタやボードゲームも用意した。

 「なないろのたからばこ」と命名したのは、いろいろな本と出合い、楽しいと思える宝箱のような場所にしたい-との思いから。そんな“宝箱”には、幼児から大人までが楽しめる本も多数そろう。下田さんは「大人が読んでも楽しく、また、ジーンと思える絵本もある。親子や友人同士で、本と親しんでほしい」と話している。

 本の貸し出しは行っていない。開放時間は毎週金曜日午前10時から午後4時まで。インスタグラム「@NANAIRONOTAKARABAKO」で情報を発信している。

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