再生可能エネルギーやＳＥＰ船の役割について学んだ白蘭小の児童たち

　２４日に室蘭港崎守ふ頭２号岸壁に入港した大林組・東亜建設工業（ともに本社東京）が所有する自己昇降式作業台船（ＳＥＰ船）「柏鶴」。７月５日に開かれる入港セレモニーと船内見学会に向けた事前学習が２５日、室蘭市白鳥台の白蘭小（本田章校長）で開かれた。５、６年生の児童ら５９人が再生可能エネルギーや同船の役割について理解を深めた。

　事前学習は児童たちに洋上風力発電やＳＥＰ船について知ってもらい、港に興味関心を持ちもっと身近に感じてほしいとの目的で開かれた。大林組の江副誉典さんが「再生可能エネルギーと洋上風力発電について学ぼう」、東亜建設工業の幸正一伯さんが「海で働く作業船」をテーマに講話した。

　江副さんはエネルギー問題を解決するための方法、再生可能エネルギーの種類やメリットなどを紹介。室蘭港には風車の基礎を製造できる工場があり、崎守港や祝津港は工事作業基地となるため「洋上風力発電の重要な拠点として期待されています」と説明した。

　幸正さんは柏鶴についての役割として、風車基礎材を詰め込んで現場に向かい、タワーやナセル、ブレードの組み立てなど風車完成までの流れを紹介。「ＳＥＰ船の高さは１０６メートルあり、クレーンが持ち上げる力は１２５０トンで、自動車６００台を一度につり上げることができます」などと話した。

　同小校舎からは入港したＳＥＰ船が見ることができる。事前学習を聞いた板垣盛太さん（６年）は「あんなに大きいとは思わなかった。船に乗ってクレーンを見上げたい。セレモニーに参加できるのが楽しみ」と話していた。