高橋さんの説明に耳を傾ける参加者たち

【日高】門別図書館郷土資料館主催の「図書館のまわりの道草観察会」が20日、同館周辺で町民ら７人が参加して行われた。

　昨年エア・ウォーター北海道が創設し道内全市町村を対象とした寄付支援制度「ふるさと応援Ｈ（英知）プログラム」に町が応募し、ルーペや持ち運び可能な顕微鏡、自然科学図書などで計51万７４０４円の寄付があった。今回の観察会では、そのルーペを使い観察した。

　少し肌寒かったが、同館の広大な敷地の裏庭に生えている植物について観察した。

　講師は町内在住の元教員で、環境省の希少野生動植物保存推進員の高橋誼さん（89）。自然環境の保護活動を続け日高管内における植物研究の第一人者。高橋さんはシロツメクサ、西洋タンポポ、クサヨシ、カモガヤ、オオイタドリ、ギシギシ、オニグルミ、ツルウメモドキ、ガガイモなど約30種の名前、名前の由来、生息の仕方、植物を使った遊び方などを説明し、参加者は色々な物を作り体験した。

　参加した園田由美子さんは「初めて植物観察会に参加した。雑草にも名前があり、いわれがありいろいろな遊なびも教えてもらった。今回の体験を生かし家の周りの植物も見て見ようと思う。海浜の植物についても知りたいと思う。定期的にこのような機会を設けてくれたらうれしい」と話した。

　高橋さんは「大人向けの観察会を初めてルーペを活用し行った。学芸員も新しくなり、町民のためにもこういう機会を設けることは自然界に興味を持つきっかけにもなる。植物に対しての知識を高める機会になるのでどんどん企画してほしい」と述べた。