上映する台湾の作品『愛で家族に～同性婚への道のり』のメイン画像ⒸＰｏｒｔｉｃｏ　Ｍｅｄｉａ　Ｃｏ．，Ｌｔｄ

　【青森】ＬＧＢＴなど性的少数者をテーマとした映画祭「第１７回青森インターナショナルＬＧＢＴフィルムフェスティバル」（実行委主催）が７月６日午後１時から、ＪＲ青森駅前の複合施設・アウガ（青森市）で開かれる。日本の短編作品や海外のドキュメンタリーを上映し、性の多様性を発信する。

　ＬＧＢＴを扱った映画の上映を通じ、人権を考える機会をつくろうと２００６年から開催。今年は短編日本作品３本、海外作品２本の計５本を上映する。

　短編は長年「夫夫（ふうふ）」として連れ添ってきた同性カップルの暮らしを描いた「夫＝夫」（２１年、山後勝英監督）、自分に自信が持てずに生活を送るトランスジェンダーの女性が一歩を踏み出そうとする物語「片袖の魚」（２１年、東海林毅監督）、同じく東海林監督がメガホンを取り、性的少数者による食事会の様子を通じて人生を映し出すドキュメンタリー「変わるまで、生きる」（２３年）の３本でいずれも県内初上映。

　米国作品の「ＣＵＲＥＤ」（２０年、パトリック・サモン、ベネット・シンガー監督）はＬＧＢＴに関わる歴史を描き、同性愛を精神病マニュアルから削除するため活動を続けた人々を５年にわたり取材したドキュメンタリー。日本国内での劇場公開は今回が初めて。台湾作品の「愛で家族に～同性婚への道のり」は（２０年、ソフィア・イェン監督）は３組の同性カップルへの取材を通じ、アジアで初めて同性婚が合法的に認められた道のりに迫る。

　成田容子実行委員長は「今年も個性的な作品に恵まれ、一人でも多くの人に観ていただきたい作品ばかり。函館からも毎年参加が多く、青函交流の場になっている。ぜひ来場を」と呼び掛ける。

　すべてのプログラムを鑑賞できる１日通し券は前売り２５００円、当日３０００円、１プログラム券は前売り１１００円、当日１３００円。前売り券の購入は同映画祭ホームページの問い合わせフォームから申し込む。