北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

函館新聞

浅利さんに学ぶ平和とサクラ 白百合中高で講演会【函館】

ポーランドに贈ったサクラの取り組みや平和への思いを語る浅利さん

 函館白百合学園中学高校(光井稚香子校長)は15日、七飯町在住の桜守で函館空襲を記録する会代表の浅利政俊さん(93)の講演会を開いた。平和の願いを込めて浅利さんが自ら育てたサクラを世界各国に贈り続けてきた活動や、戦争と地域の関わりを学んだ。

 高校2年生のボランティア入門の授業として計画し、中学の全生徒も参加した。

 浅利さんはポーランド出身のカトリック神父で第2次世界大戦中にアウシュビッツ収容所で刑死したマキシミリアノ・コルベ(1894~1941年)の生き方に感銘を受け、88~89年に同国の修道院にサクラを贈った。寒冷地に強い千島桜や深山桜、浅利さんが生み出した紅豊を選び、土壌改良をした土地で苗木を育てた。

 現地と浅利さんの直接的な交流は途絶えていたが、2021年秋にロンドン在住のジャーナリスト、阿部菜穂子さんがサクラの行方を追い、ポーランド南東部にあるストラホチナの修道院で採集した葉を浅利さんに送ったことでサクラの現存が判明した。浅利さんは「コルベ神父をたたえる聖堂の前に植えるサクラ。土壌改良をやらなければ根付かなかったかもしれない」とし、「サクラが元気に生きていることが分かった。(由来を再確認した)ポーランドの人も喜んでくれた」と述べた。

 また、太平洋戦争末期の45年7月14、15日にあった函館空襲の調査にも言及。小学3年生の時に空襲で死んだ父親の遺体をリヤカーで運んだ人の証言を紹介し「戦争は残酷なもの」と強調した。コルベ神父や天台宗の開祖最澄の「一隅を照らす」という教えを交え、「皆さんは白百合の伝統を背負っている。将来どんな仕事に就くのか分からないが、自分の志を持って真っ直ぐ突き進んで」と呼び掛けた。

関連記事

苫小牧民報

鵡川高 専門家招き消費者教室 ゲームで資産形成学ぶ  むかわ

鵡川高校(柳本高秀校長)は3日、3年生44人を対象に消費者教室を開催した。札幌市からSMBCコンシューマーファイナンス札幌お客様サービスプラザの浅見愛さん(30)を講師を招き、月々の給料から生活に...

苫小牧民報

よさこいチーム兆朔 「苫小牧ホッキ音頭」普及へ 兆朔結愛「ホッキのゆめちゃ..

苫小牧市内のよさこいチーム兆朔(きざし、浅野徹也代表)は「苫小牧ホッキ音頭」の普及を目指し、PR用のオリジナルキャラクター・兆朔結愛(きざしゆめ)を制作した。チームの衣装を身にまとった女性のキャラ...

室蘭民報

きらびやか癒やしのツリー 市立室蘭総合病院【室蘭】

 市立室蘭総合病院(室蘭市山手町)の1階入り口ロビーにクリスマスツリーがお目見え。今年は例年より1週間ほど早い2日に設置され、患者や来院者に一足早いクリスマスムードを届けている。  15年以上...

室蘭民報

若い視点でカフェマップ 「ぜひ活用を」市に寄贈、伊達開来高の3人作製【伊..

 伊達開来高校の生徒が市内のカフェ店をまとめた「カフェマップ」を作製した。若者の視点で端的に店の特徴などを紹介している。「多くの人たちに活用してほしい」と伊達市に寄贈した。  だて学の授業の一...

室蘭民報

省エネ・快適、新社屋 上田商会、川上工場で竣工式【登別】

年間65%削減、ZEB認証取得  コンクリート製品を製造販売する上田商会(本社登別市新川町、上田朗大代表取締役)川上工場(川上町)の新社屋となる事務所棟の竣工式と祝賀会が3日に開かれた。同社グル...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス