イチゴの収穫を体験するインド人女性参加者

　浦河町地域おこし協力隊の稲岡千春さんが主催した「町内在住インド人女性向けスタディバスツアー」が17日、町向別のイチゴ試験ハウスなどで行われ、インド人の親子21人が参加した。

　日ごろ外出する機会が少ない町内在住のインド人女性に、町内の産業や病気、けがなどの緊急時の対応などを知ってもらい、将来的な人手不足の解消に繋げることを目的に実施した。町内の外国人登録者数は５月末現在で５０４人（うち３４４人がインド人）。

　向別にある町イチゴ試験ハウスにバスで到着した参加者は、稲岡さんの通訳で町産業課の池田裕喜夏いちご振興係長からいちごの種類や特徴、注意事項を聞いた後収穫作業を体験。真っ赤に熟した甘いイチゴをおいしそうに頬張りながら作業を楽しんだ。

　町企画課の長崎哲之課長は「インドでは女性が家で牛の世話や農作業をする風習がある。町内に住んでいるインド人女性も働きたいという意欲を持ってる人もいる。研修を積んで人手が不足している地元農家とのマッチングができる機会になれば」と期待する。

　イチゴの収穫作業を体験した参加者が働く時間や期間、仕事内容など担当者に具体的な質問をする姿も見られ、４歳と１歳の子どもを持つカンワール・プシュパさん（28）は「収穫作業は言葉の壁も気にせずに働けそう。子どもを保育所に預けて働いてみたい」と話していた。

　このほか今回のツアーでは、町内のよしづ薬局の担当者による化粧品の説明や１１９番通報時の通訳サービスなどを体験した。