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十勝毎日新聞

発達障害児の母 放課後デイ開設 札内に「amoAMO」【幕別】

 幕別町の保育士笠井李奈さん(39)が、同町札内泉町79(ナカヤマスポーツ2階)に児童発達支援・放課後等デイサービス「amoAMO(あもアモ)」を開設した。自身も発達障害の子どもを持ち、「子どもを抱えながら働きたい人を支援したい。得意なところを伸ばし、地域の人と関わることで発達障害のある人への偏見も減らしたい」と展望する。

放課後等デイサービスの「amoAMO」を立ち上げた笠井さん(右)と従業員の河野優美さん

 笠井さんは清水町生まれ。札幌の短大卒業後に帯広市内で働き、29歳で長女を産んだ。「寝ない、おっぱいを飲まなくなるなど、生きるのに大事なところが思うようにいかなかった」。長女は2歳半でコミュニケーションや対人関係の困難、強いこだわりがあるといった特徴を持つ発達障害「自閉スペクトラム症」と診断された。

 長女が3歳になったら働こうと考えていたが、保育園での受け入れは困難に。市内の児童発達支援センターを半年間、入所待ちし10月に入所。自身も市内で保育士として働き始めたが、家がある清水町から児童発達支援センターへの送迎や療育のための通院に苦労した。「周りに気を使う日々。働くのもしんどかった」。小学校入学後も放課後デイサービスなどを利用したが、長女は聴覚や視覚が敏感で、施設選びは慎重になった。

 そうした経験から、長女を見守りながら、事業所を立ち上げ働きたい人を応援したいと考えた。事業所立ち上げに必要な「強度行動障害支援者研修」を受講。幕別町を開設場所としたのは、児童発達支援事業所や放課後デイが少ないと感じたからだ。「遠方に通う保護者や利用者の負担を減らしたい」と決意した。

 「amoAMO」はハワイ語の単語を組み合わせた。「amo(きらめく)体験を」「ohana(仲間)たちと」「maharo(感謝)しよう」との思いを込めた。工作や、保護者を含めた療育、ワーキングメモリを鍛えるトレーニングなどを行う。療育(発達支援)では、得意分野を伸ばし、苦手なことは楽しみながら学ぶことを重視する。「遊んでいるだけなのに、できるようになったというのが理想」と話す。

 周囲の偏見も感じてきただけに、「地域の人とも関わりたい」。戸外活動を活発に行い、子どもたちの制作物の販売や地域と合同制作、フリーマーケットを行うことも考えている。

 長女と暮らす中で「普通」とは何かを考えるようになった。利用者側だったからこその気付きがあるといい、「娘が発達障害でなかったら知ろうともしなかったと思う。(娘や利用者には)障害があるからだめとも、仕方ないとも思ってほしくない」

 一日の定員は10人。日曜、祝日定休。開所時間は午前8時半~午後6時。スタッフは常勤3人、非常勤1人。問い合わせは笠井さん(090・9081・0645)へ。

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