道南バス長谷川社長、道バス協会長に就任【室蘭】
「人材確保へ一丸」「労働環境を改善」
乗り合い、貸し切りバスの事業者でつくる北海道バス協会(札幌)の会長に、長谷川義郎・道南バス代表取締役社長が就任した。6日に札幌市内で行われた定時総会で選出された。同社からの会長就任は3人目。
長谷川社長は「運転手の確保や労務環境改善などの課題解決を、最大の目標として取り組む」と決意を示した。
運転手の確保が構成各社の最優先課題になっているとして「将来の地域住民の足やライフラインが守れなくなる。コロナ禍が過ぎて観光客も戻ってきている中、公共交通機関としてだけではなく、観光やビジネスにも支障が出る。社会生活を守っていくためにも人材確保を進めたい」と強調。解決への一手として「女性ドライバーの採用などに加えて、移住対策と連動してUターン希望者らへのPRも重要」と指摘した。
運転手不足に加えて2024年問題が重なり、バス路線の減便や運休につながっているとして「賃金ベースのアップや休日確保を通して、働きやすい労働環境を今以上に向上させる取り組みが必要。運賃改定できるよう制度が緩和されており、値上げ分を運転手対策に加え、設備投資やデジタルトランスフォーメーション(DX)導入によるサービス改善に取り組まなければならない。企業単独ではなく、全体で動かないと地域の足を守れない」と力を込めた。
「前会長が進めてきた要望活動や組織改革などを引き継いで、課題解決を目指す」と強調した。
長谷川社長は2001年道南バス入社。取締役営業部長兼経理担当部長、常務取締役を経て、19年10月から現職。
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