ふるさと納税好調2.5倍、「地域活性化起業人」活躍 昨年度、伊達市【伊達】
2億4632万円、半数が関東
伊達市は2023年度のふるさと納税の寄付額をまとめた。寄付額は2億4632万円で前年度に比べ、約2.5倍の大幅な伸びをみせた。22年度から受け入れた、総務省の企業人材派遣制度「地域活性化起業人」の活躍などが要因。本年度も順調な滑り出しで、市はさらなるまちとふるさと納税のPRに力を入れている。
市は17年7月から返礼品をスタート。寄付額は右肩上がりに増加している。22年度は9722万円で過去最高を記録。昨年度はそれに比べ1億4千万円以上も伸ばした。
市が好調の要因に挙げたのが、「地域活性化起業人」の大沼圭介さん(54)の存在。大沼さんは、ANAのグループ会社で地域創生事業などを展開する「ANAあきんど」から同制度を活用し、22年度に着任。本年度が3年目の最終年度となる。
これまでに市内事業者を定期的に訪問し、商品提供事業者や返礼品の増加を進めてきた。さらにポータルサイトに掲載する画像のブラッシュアップを徹底。商品の説明や生産者の写真を載せるなど工夫した。それらの成果が「昨年度から表れ始めた」と市は分析する。
提供事業者は現在、昨年度に比べ10件ほど増え71業者、返礼品数は100品ほど増加し493品目。ポータルサイトは13サイトまで増やした。「事業者の皆さまのご協力によって返礼品が増えた。品物が増えると選ぶ楽しさにつながる」と大沼さん。本年度から寄付の使い道も2つから5つに増やし明確にした。
市によると、返礼品は魚介類が4割を占めた。特にウニが人気だったという。寄付者は関東在住者が半数を占め、年齢は40代が3割だった。
本年度の寄付額は4、5月ともに前年を上回っている。大沼さんは「この良い流れをしっかり次の方に引き継いでいきたい。伊達の名前をいろいろな所で聞くとうれしく思う。もっと多くの人たちに伊達市を知ってほしいですね」と笑顔で語った。
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