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十勝毎日新聞

念願のカフェ「ふきのとう」 故郷で開店【士幌】

 学生時代にカフェでアルバイトした経験から、自身の店を持とうと思い続けていた士幌町出身の福田直規さん(69)が、故郷に念願の飲食店をオープンし、長年の夢を実現させた。福田さんは「夢で終わるかと思ったけど、かなえる原動力は、友達や人を大事にする思い」と話し、「癒やしの時間を味わって、ここに人が集まりたいと思える場所になれば」と青写真を描いている。

「気軽に人が集える雰囲気づくりを心掛けたい」と話す福田さん

 福田さんが夢を目指す原点になったのは、45年前、専修大学4年生の時に半年間、東宝スタジオ(東京都世田谷区)のカフェでアルバイトしたこと。当時、常連客として俳優の菅原文太さんや歌手の桜田淳子さんらが来店する中、カウンターで軽食を作ったり、コーヒーを提供したりするひとときが楽しかったと振り返る。

 大学卒業後は、よつ葉乳業(本社札幌)に入社し、管理系の仕事に従事。しかし、故郷の友人から、ゆっくりくつろげる場所がほしいという声を聞き、かねて思っていたカフェの開業を決意した。

 調理師の免許を取るために、約40年間勤めた会社を2019年に退職し、帯広調理師専門学校に入学。1年間、栄養や衛生学などの分野を勉強し、かつらむきといった包丁さばきなどの基礎技術を磨いた。

 オープンしたのは「珈琲茶館ふきのとう」(士幌西2線156)。町役場から南に徒歩10分の場所。店名は昔好きだったフォーク・グループの「ふきのとう」から取った。

 店舗は町の商店街空き店舗対策事業を活用し、スナックを改装。木造平屋で店舗面積は約50平方メートル。カウンターとテーブル席があり、椅子を21席用意。店内は白を基調とした明るい空間とし、好きなオードリー・ヘプバーンの写真を壁に4枚掛けている。

 メニューはスパイスが利いた「大人のカレー」(600円)や新鮮な旬の果実と生クリームを、ふわふわの食パンで挟んだ「フルーツサンド」(550円)などで、いずれもサラダ付き。

 福田さんは町内のそば打ち同好会に入っており、こしが利いた自慢の手打ちそば(600円、火曜日限定)も用意する。苦みや雑味が少ない水出しコーヒー(500円)などもある。

 月曜定休。営業時間は午前10時半~午後6時。問い合わせは福田さん(090・8279・9585)へ。

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