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函館新聞

人の輪つなぐ「女だけの相撲大会」 福島で12日に第30回記念大会【福島】

創設時から第25回大会まで数多くの名勝負をさばいてきた馬躰さん

 【福島】毎年母の日に開催される恒例イベント「北海道 女だけの相撲大会」(町観光協会主催)が12日午前10時から福島大神宮境内の鏡山公園土俵(町福島)で開かれる。1991年に始まり、途中4回の中止を挟んで今年が30回目の節目。町内外からの多くの人との輪を広げる欠かせない行事となり、関係者の思いもひとしおだ。

 1492年創建と伝えられる川濯(かわそ)神社がイザナミなど女性の神様をまつり、500年を迎えた91年に女性だけの祭礼行事を執り行い、みこし渡御や女相撲が計画された。

 発案者は福島大神宮先代宮司の故常磐井武宮さん(1946-2008年)で、中高を相撲部でならした同級生の馬躰一広さん(77)が行司役に指名された。馬躰さんは「みこしを担ぐ力のある人が集まるのだから相撲大会をやらないかとなったという話になった」と懐かしむ。水産加工業が盛んで、当初は〝加工場対抗〟の要素もあったが徐々に評判を呼び町外からの参加者が増えていった。

 第25回大会まで名行司「馬躰馬之助」として参加者と一緒に転げ回り、ユーモアあふれる名さばきは評判となり、道内外の女相撲にも招かれた。参加者と年賀状を交わすなど交流を続ける馬躰さんは「行司と選手と観客と三者一体で盛り上がった。肩の荷を下ろして、女相撲を見て、笑って次の日につながればいい」と目を細める。

 先代宮司は08年の大会後に急逝し、後を継いだ常磐井武典宮司(50)は「女性だけの祭礼行列も年に2回、例大祭をやるようなもの。今は担い手不足にも頭を悩ませるが当時は人も多く、勢いにも後押しされたのでしょう」と思いをはせる。

 古来、相撲と神社との関わりは深く、町にとっては2人の横綱千代の山、千代の富士が汗を流した場所でもある。常磐井宮司は「相撲は国技であって神事やスポーツでもある。楽しくてはならない一方で、参加者がしっかりとした心持ちで臨み、大切なところが守られている」と強調。「30年以上続いた歴史や文化であり、福島の大切なイベントで、絶やしたくない思いがある。多くの人が訪れ、その日だけでも騒がしくなるのは神社にとってもうれしいこと」と話している。

 記念大会は町内の7人をはじめ、奈良県や埼玉県など道外勢を含む64人がエントリー。午前9時半から祈願祭で始まり、初戦の勝者と敗者を2ブロックに分けてトーナメント方式で競う。ゲストに町の観光大使を務める小橋亜樹さんと中野智樹さん、HBC(北海道放送)アナウンサーの近藤肇さんを招く。駐車場は福島漁港に開設、雨天時は町総合体育館(町三岳)。問い合わせは町産業課(0139・47・3004)へ。

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