函館市電「十字街」電停、12月に移設へ 函館駅寄りに【函館】
函館市企業局交通部は、市電の十字街電停を現在の場所からJR函館駅寄りに約30メートル移設することを明らかにした。12月までに移設工事を終了させる見込み。スロープを設けてバリアフリー構造とし、高齢者などの利便性と安全性の向上を図る。
4月26日に開催した函館市地域公共交通協議会で、今年度の「函館市LRT整備計画」の内容を公表した。
新たな電停の全長は今と同じ35メートルと変わらないが、幅を現在より約0・7メートル広い1・94メートルに広げるほか、防風板と上屋を設置。現在の停留所は工事完了後に撤去する。
このほか経年33年~40年が経過し老朽化が進んだ深堀町―駒場車庫前間の軌道のうち、停留所の前後の箇所など、合わせて163メートルの軌道を改修。レールの側面にゴム製のパッキン材を装着して電車走行時の振動や騒音を軽減するとともに、冬期間の圧雪の侵入を防止できる構造に改良する。
このほか同協議会では、AIデマンドタクシーの実証実験を西部地区で今年11月から来年2月にかけて実施すると報告した。公立はこだて未来大発のベンチャー企業「未来シェア」(美原2)が開発したAIデマンド配車システムを活用し、午前9時から午後4時半までの間、営業車両2~4台程度による運行を行う。運行事業者は市内15の法人タクシー事業者を対象に公募を行い、選定する。
運行区域は市電などの公共交通機関や商業施設への移動を阻害する急坂が多く、市内でも高齢化が進む同地区(入舟町、船見町、弥生町、弁天町、大町、末広町、元町、青柳町、谷地頭町、住吉町、宝来町)内とし、乗降地点の両方が運行区域内にある場合が条件となる。乗車料金は1乗車につき300円程度を想定している。
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