支笏湖 再整備の第5駐車場 運用開始 水辺利用で500円
環境省は1日から、千歳市支笏湖温泉で再整備した支笏湖第5駐車場エリアの運用を始めた。千歳川上流部に面したエリアにカヌーなどの管理ヤードを新設したほか、同日から水辺利用者への環境保全協力金制度を導入。1人500円(小学生以下無料)の協力金を徴収し、環境保全や利用者の安全確保に充てる。
同省の国立公園満喫プロジェクトの一環で、2022年度から2年かけ同駐車場の再整備を行った。総事業費は約3億円。カヌーなど道具の一時保管用ヤードを設け、老朽化した桟橋も建て替えた。約6000平方メートルの駐車場は芝生エリアを拡充したり、車を乗り入れられるスペースを36台分確保したりし、水辺に向かう園路のバリアフリー化も図った。
管理業務は、支笏湖畔の民間事業者から成る国立公園支笏湖運営協議会が受託。カヌーやカヤックに加え、ボードの上でパドルをこいで水面を進む「SUP(サップ)」の人気が高まり、水辺利用者が急増していることから、湖面の適正利用を促すマナー啓発、パトロールなど安全な利用環境の充実に協力金を役立てる。湖の清掃活動や環境調査も行う。
協力金は、午前9時~午後5時に水辺エリアに入る場合、カヌーなどに乗らなくても一律500円の負担を求め、支払った人にリストバンドを手渡す。第5駐車場は別途、利用料1台1000円が必要。見学のみの無料ゾーンもある。料金徴収は11月中旬までとし、冬期間は氷濤(ひょうとう)まつり会場となる。
4月30日には支笏湖ビジターセンターで運用開始のセレモニーが行われ、同省北海道環境事務所の牛場雅己所長や来賓の千歳市の横田隆一市長など約40人が出席。水辺エリアで同会スタッフが事業概要を説明し、ダイバーによる湖底清掃のデモンストレーションも公開された。牛場所長は「国内外の来訪者が支笏湖を満喫する拠点として、地域の皆さんの協力で十分に活用されることを期待している」と語った。
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