タンチョウ初確認 幼鳥、坂本さん撮影成功【伊達】
国の特別天然記念物のタンチョウが伊達市萩原町の休耕地で確認された。幼鳥とみられる。西胆振では2016年に初めて登別で確認されている。日本野鳥の会室蘭支部の篠原盛雄副支部長は「伊達ではおそらく初めてだろう」と話してる。
市内山下町に住む、写真研究会会長の坂本和夫さん(77)が14日午前8時半ごろ、撮影に成功した。この日、妻のツルカさん(76)と車で室蘭方面に移動中、助手席のツルカさんが見つけた。1羽が休耕地で餌を探している様だったという。
同支部によると、タンチョウは近年は生息地を拡大しており、全道各地に飛来する傾向があるという。同支部にはこれまでに目撃情報があったがどれも不確定だった。写真に収めたのは、初めてとなる。
篠原副支部長は体色から「昨年生まれたと見られる。親離れして自立したのだろう。渡りの途中か」と推察。坂本さんは「幼鳥で心配しているが無事に成長し優雅な姿を見せてほしい。おめでたい鳥なので、伊達地方でも普通に見られるようになれば」と期待を込めた。
道が13日に発表した23年度第2回タンチョウ越冬分布調査によると、野生個体の確認羽数は1329体。釧路管内での個体集中が続いており、胆振管内で確認されなかった。うち幼鳥は148羽確認されており、専修大学北海道短期大学名誉教授の正富宏之氏は「幼鳥の割合が高い水準を保っており繁殖が良好だったとみられる」とコメントしている。
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