市民会館で３１日第一弾

コンサートに向け意気込みを語る久保さん

　室蘭出身のピアニスト・久保綾香さん（３５）が音楽の素晴らしさを伝える活動を行うコンサートシリーズ「Ｍｉｔ（みっと）」を立ち上げた。第１弾は３１日、ドイツのチェロ奏者とのデュオコンサート（Ｍｉｔ主催、室蘭民報社など後援）を室蘭市輪西町のわにホール市民会館で開く。

　久保さんは、室蘭栄高校、京都市立芸術大学を卒業後、２０１２年にドイツに渡った。ロベルト・シューマン音楽大学やフォルクヴァング芸術大学など三つの修士課程を首席で卒業した。国内外の多数のコンクールで入賞。２１年に帰国し、広島文化学園大学の非常勤講師を務めながらコンサート活動を精力的に取り組んでいる。

　「音楽を通してふるさと室蘭に恩返しがしたい」（久保さん）と、Ｍｉｔ立ち上げ経緯について振り返る。活動やコンサートを通して、音楽の楽しさを伝えることや地域とのつながりの発掘、子どもたちが音楽を志すきっかけづくりを目指す。

　久保さんは、運営や周知活動において、多くの方の協力があってコンサートを開催できると感謝。「皆さんに耳でも目でも楽しんでもらえるようなコンサートを届けたい」と意気込む。今後については、アートや食などと音楽のコラボレーションを企画したいとし「色々な方と交流できるような機会をつくりたい」と見据えた。

　第１弾コンサートはチェロ奏者のフレデリック・ウィンターソンさんとのデュオ。二人は１８年に結成し、スウェーデンやイタリアの国際コンクールで２位に輝くなどの実績を重ねてきた。久保さんの室蘭での演奏は１７年の市民オーケストラ演奏会以来７年ぶり。

　当日は午後２時開演。リヒャルト・シュトラウスやショパンの「チェロソナタ」などクラシックを中心に約１０曲を演奏する。２部構成でトークも交えながら、音楽の魅力や海外での経験について語る。

　チケットはＱＲコードのほか、エルム楽器室蘭支店（中島町）やぷらっと・てついち（輪西町）などから購入できる。