尾くっきりポンス・ブルックス彗星 津田さん撮影【陸別】
りくべつ宇宙地球科学館・銀河の森天文台の館長で、アマチュア天文家でもある津田浩之さんは4日夜、町内の私設陸別天体観測所で周期70年のポンス・ブルックス彗星(すいせい)の写真撮影に成功した。津田さんは「去年から撮影していたが、彗星が明るくなり太陽風にたなびく尾がはっきり写るようになった」と喜んでいる。
ポンス・ブルックス彗星は、1812年7月21日にジャン=ルイ・ポンによって発見され、83年にブルックスが再発見した。70年の周期で太陽に近づき、前回は1954年に観測された。
今年が回帰となることから、津田さんは昨年11月ごろから注視。明るさは現在6.4等星で肉眼では見ることが難しいが、双眼鏡や望遠鏡では夕方の北西の低空に捉えられる。今回の撮影は、4日午後6時44分から同7時5分まで、20センチ反射望遠鏡を使用した。露出30秒で、40枚を彗星の動きに合わせて合成するメトカーフコンポジット方法で1枚の写真にした。
今後は3月から4月の夕方に現れ、5等星程度まで明るくなるとみられる。地球最接近は6月2日となるが、この日は日本からは見ることができないという。津田さんは「4月にかけて彗星の尾が長く見えてくると期待している。夕方の北西の低い空に注目してほしい」と話す。
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