【弟子屈】弟子屈署（小松孝浩署長）と町立川湯保育園（園児数２１人、中村重忠園長）は２月２９日、同園で「特殊詐欺被害防止メッセージ作戦」を初めて実施した。園児たちが自身の祖父母や地域の高齢者に、詐欺への注意を促す特製のメッセージカードを贈った。

　「インターネットの未納料金がある」などと現金や電子マネーをだまし取る架空料金請求詐欺や、ＳＮＳで投資を勧めて元手や手数料といった名目で現金などを詐取する投資詐欺などの被害が道内で相次ぐ中、子供たちの力を借りて注意を呼び掛けようと、同署川湯駐在所長の木下真一さんたちが企画した。

　この日は木下さんが詐欺について講話した後、年長児６人が用紙にお金やパトカーなどの絵を描き「おかねをとられないようにきをつけてください」などのメッセージをしたためた。３、４歳児も加わった１３人が、訪れた高齢者一人一人にカードを手渡した。

　園児全員で「おじいちゃん、おばあちゃん、詐欺に気を付けてね」と大きな声で呼び掛けると、高齢者たちは「はーい」と応えていた。カードを受け取った女性は「かわいかった。だまされないよう、改めて気を付けたい」と笑顔を見せた。

　同署の渡部真大地域・交通課長は「投資詐欺など新しい手口のほか、オレオレ詐欺などの古い手口も、世間が忘れた頃に繰り返される。公的機関を名乗る相手からの電子マネーでの支払い請求、元本保証や『必ずもうかる』などとうたう投資は詐欺」と注意を呼び掛けている。

作戦に参加した園児と高齢者たち