全体を「恐竜のまち」拠点に 新博物館と温浴カフェは一体化 むかわ町復興拠点
むかわ町は15、16両日、胆振東部地震からの創造的復興を目的とする「復興拠点施設等整備事業」の中間報告会を鵡川、穂別の両地区で開き、穂別地区で進める新たな博物館、温浴カフェ、まちなか交流拠点施設の周辺一帯を再生する事業の概要を明らかにした。新博物館と温浴カフェの施設は行き来しやすいよう一体化し、新たなまちの顔となるランドマークとして想定。同地区全体を「恐竜のまち」としてアピールする拠点にする。
事業の内容は、2022年度末に完成させた基本設計(エリアデザイン)に、これまでの説明会で町民から寄せられた意見などを反映させた。施設の実施設計や建設、運営は岩倉建設苫小牧本店や地元の山越組、シオニーなど6事業者が担当し、実施設計は現在進められている。
町によると、既存の博物館と新博物館を含めた一帯を新たなまちの顔「むかわ恐竜コア」として位置付ける。新博物館の館内は恐竜骨格の展示を中心とし、ストーリー性のあるエリア構成とする。屋外には、既存の博物館との間でイベントができるような開放的なスペース(広場)を設ける。
温浴カフェは新博物館とデザインを一体的にして整備。町内外から訪れる来館者の温浴施設や休憩所として機能させる。災害時にはエントランスホールや広場、駐車場を一時避難場所として使用できるようにする。またRVパーク(車中泊専用駐車場)を新設し、隣接する既存のアースギャラリーを貸室利用や休憩所として活用。博物館や温浴カフェとの相乗効果を図っていく。
市街地に整備するまちなか交流拠点施設は、胆振東部地震の際に仮設生徒寮として活用した役場本庁舎横のモバイルハウスと穂別地区のサテライトオフィスを穂別地区市街地に移設。新たな「復興のレガシー」として再利用する。
建物の総事業費は現段階で約18億円を見込んでいる。新博物館は25年度に建設工事に取り掛かり、26年春に開業予定。温浴カフェは新博物館に先立ち今夏に着工し、来春のオープンを目指す。
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