労働契約問題など学ぶ 浦河赤十字看護専門学校 司法書士の法律相談教室【浦河】
札幌司法書士会(後藤力哉会長)主催の司法書士による「無料法律教室」が14日、浦河町東町ちのみ1の浦河赤十字看護専門学校で開かれ、1年生7人がトラブルに巻き込まれやすい労働契約問題やキャッシングなどの借り入れの恐ろしさなどを学び、私生活に役立てようと耳を傾けた。
同会では、近年、若者が悪質商法を始めとする消費者トラブルに巻き込まれたり、クレジット・サラ金の安易な利用で多重債務に陥るケースが増加していることや、令和4年4月から成年年齢の変更で、今まで未成年として法的保護を受けてきた18歳、19歳の青少年も法的保護が無くなったため、法律知識の習得が急務ととらえ、就職や進学を控えた若者を対象に、同会所属の司法書士による無料法律教室を2000年度(平成12年度)から開催している。
浦河赤十字看護専門学校の法律教室は、浦河町堺町西4の郷家総合事務所の司法書士・郷家丈史さん(42)が講師となり、毎年この時期に同校で行っている。
郷家さんは「最低限の知識を得てトラブルに巻き込まれないように役立ててほしい」とあいさつ。前半は労働契約の権利と責任の説明、労働基準法などをパワーポイントを使って説明。正社員・アルバイトの区別なく経営者と労働者には労働契約が成立しており、経営者と労働者がそれぞれの立場で守られるべき権利と守るべき義務があることを解説。
後半は「契約するとは?」をテーマにクレジットカードやキャッシング、連帯保証人の注意点、20代前半の若者が借金問題で悩んでいる事例も話した。
郷家さんは生活苦にならないために一番大切なことは「一人ひとりの生活の中にある」としたうえで、「社会人になっても健全な金銭感覚を持って」と呼び掛けるとともに、「法の不知はこれを許さず」の言葉を紹介した。
学生たちは、いつ起こるかわからない事案に対処するための知識を身に付けるため、集中して講義を聞いた。
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