球体ドローンの操作を体験する生徒ら

　【福島】福島商業高校（太田和浩校長）の１年生を対象としたＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）の体験授業が８日、同校で開かれた。ドローンや３６０度カメラでの撮影などの体験を通じて最新技術の活用に理解を深めた。

　同校の魅力化に取り組む町がＮＴＴ東日本北海道南支店（函館市、工藤晶宣支店長）に事業を委託。同支店も高校生向けの体験事業は初めて。

　提供された体験のうち、３月に操縦資格の取得試験を控えるドローンは、競技もある球体ドローンなどを操作。災害発生時の被災状況の確認、橋梁や鉄塔といった場所の点検作業など活用され、技術が省力化や安全向上につながっていることが紹介された。

　ＶＲ（仮想現実）、ＡＲ（拡張現実）の技術を活用したゴーグル型のディスプレーを通じて、高所にはしごを登ったり、地震などの災害が発生した状況を疑似体験。生徒や教職員も驚きの声を上げた。田畑斗羽さん（１６）は「元々関心のある分野。ＶＲ体験ではしごから落ちると、本当に落下した感覚があった」と話していた。

　新年度も町が同社に委託し、１年生を対象としたＤＸ関連の授業を拡充して実施する方針。同校は「最先端技術に触れる機会を本校のスクールカラーとしていきたい」としている。