寒締めホウレンソウ 平取日高 収穫作業が最盛期迎える【平取・日高】
【平取・日高】しわのある葉が特徴の冬の味覚「寒締めホウレンソウ」の収穫作業が、平取・日高両町で最盛期を迎えている。日高町平賀の西條元さん(39)のビニールハウス8棟(2960平方㍍)では、昨年10月7日に種をまき、今年1月10日から収穫が始まった。今年は500ケース(1ケース20袋)を目標に2月末まで収穫を予定している。
西條さんは、3代目の農家で今年で10年目。トマトと寒締めホウレンソウを育てている。妻の佳代さん(38)と2人のパート、外国人研修生1人の計4人を中心に作業を行っている。
寒締めホウレンソウは、冷気から身を守ろうと葉が縮み養分を蓄え糖度を増す特徴を持つ。ビタミンC、カロテン、鉄、葉酸、ルテインなど体が必要とする多様な成分を含み、一見ごつごつした厚みのある葉は不格好に見えるが、通常の栽培方法と比べ栄養価が高まり食味も向上するといわれている。しゃぶしゃぶなどの鍋もの、サラダ、ナムルに良いとされる。
西條さんのハウスでは、葉が花が咲いたようになる「寒味極(かんあじきわみ)」という種をまき、茎の部分が短く管理が難しいが見た目もきれいで消費者から好評。
西條さんは「前年度が暑かったので種まきを2週間ほどずらした。しかしそれが裏目に出て発芽率が悪く株が小さくなった。メリットは1袋に数が多く芯の所まで甘い。寒暖差が大きいため糖度が高く、普通のホウレンソウより灰汁が少ないので美味しい」と話した。
びらとり農協営農生産部の新田裕輔青果課長は「本年度は平取・日高両町の農家50戸が5㌶作付けし、12月上旬から2月末まで収穫作業が行われている。出荷量は40㌧、4060万円程度見込んでおり、両町のAコープ、コープさっぽろ(トドック)、札幌みらい中央青果に出荷する」と話した。
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