北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

函館新聞

津波から命守って 道が啓発動画 防災意識高揚へ【函館】

函館市役所など市街地の広範囲にわたり浸水する様子を紹介した動画(道危機対策課のユーチューブチャンネルより)

 道は、日本海溝・千島海溝沿いを震源とする巨大地震への対応で、住民に津波防災への関心を高めてもらうため、新たに動画を作成した。渡島管内を含む津波が想定される太平洋側の6振興局別に津波から命を守るポイントをまとめた。最大震度7の激しい揺れを観測し津波も発生した能登半島地震を受け、道は防災研修会などでの活用を積極的に働き掛ける考えだ。

 道が策定した日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震減災計画の一環で、動画は「津波からいのちを守るために~早期避難と呼び掛けの重要性」と題し、約15分30秒で短すぎず長すぎず、ちょうど良いサイズにした。寒地土木研究所などが協力し、市役所や観光施設が浸水する様子をCGで紹介している。

 津波は30センチでも歩くことが難しく、1メートルに巻き込まれると死亡率が100%とされることを解説。命を守るポイントとして①率先して避難する②いち早く海や川から離れ、高台や避難ビルなどの安全な場所に避難する③避難するときは自販機やブロック塀、電柱などの倒れやすい物から離れる④津波警報が解除されるまで、避難場所から離れない⑤冬季の積雪や凍結、吹雪などを想定し、日頃から防寒対策や避難方法を確認する―ことを呼び掛ける。6点についてスマートフォンの画面に落とし込むなどして目の触れる場所に置くことも求めている。

 また、能登半島地震の被災地では厳しい寒さが続き、避難所生活が長引くと低体温症に注意が必要だとして「乾いた衣服に着替える」などの助言を行っている。防災訓練に積極的に参加し、意識高揚を図る大切さも説いている。

 日本海溝・千島海溝沿い巨大地震は、マグニチュード9・3の巨大地震に伴い、道内沿岸部に最大26・5メートルの津波が襲う。道の被害想定では、函館市で最大2万9000人(冬の夕方)などの死者が出る。

 動画は渡島のほか、釧路、胆振、十勝、日高、根室管内編がある。道危機対策課は「津波が来たらどんな被害が出るか映像で実感してもらうとともに、住民一人一人が備えを考える必要がある。自宅で見るのはもちろん、防災研修や講座、学校での防災教育に広く活用してほしい」としている。

 動画は同課のユーチューブチャンネルで公開している。問い合わせは同課(011・204・5900)へ。

ユーチューブチャンネル: https://www.youtube.com/@user-hm1ez7im7v/videos

関連記事

函館新聞

遺愛学院本館、生徒がご案内 初の一般公開【函館】

 遺愛学院(函館市杉並町、福島基輝理事長)は23日、国指定重要文化財「遺愛学院本館(旧遺愛女学校本館)」の保存改修工事がおおむね終わったことから、初めて一般公開した。遺愛高生の有志11人がコンシ...

函館新聞

GLAYのマンホール 排水設備指定業者組合が市に寄贈 尾田栄一郎さんがイ..

 函館市排水設備指定業者協同組合(加盟23社、木村謙一理事長)は22日、設立50周年を記念し、函館出身のロックバンド、GLAYのメンバーのイラストが描かれた「GLAY函館マンホール」8組を函館市...

釧路新聞

アイヌ文化の魅力発信 「アートウィーク」開幕【釧路市】

 釧路市阿寒湖のアイヌ文化から着想を得たさまざまなジャンルの芸術作品を、阿寒湖温泉街を巡りながら鑑賞する「阿寒アイヌアートウィーク2024」(釧路市主催)が、23日から始まった。阿寒湖アイヌコタ...

釧路新聞

防災士目指し研修 養成講座、小学3年も挑戦【根室】

 【根室】市防災士養成研修講座が、市総合文化会館を会場に23、24日の日程で始まった。札幌市以外での講座は、今年6月の釧路市に次ぐ道内2例目となる。参加者は小学3年生~78歳代までの91人で、う...

十勝毎日新聞

ポイ捨てゼロ願う ごみ拾い“袋文字” SNSで発信「皆さん考えて」【帯広】

 帯広市西9南1の加藤芳規さん(82)は8年前から毎日、近所のごみ拾いを続け、ごみ拾いSNS「ピリカ」に、2週間分のごみを集めた袋で作る文字アートの写真を投稿している。これまで「ポ・イ・ス・テ」な...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス