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日高報知新聞

地域の魅力探究の成果発信 浦河高校 課題研究などの学習成果を発表【浦河】

2種類のだし汁の試飲調査

 浦河高校(齊藤雄大校長)は15日、同校体育館で令和5年度課題研究全体発表会兼学習成果発表会を開催した。生徒たちが探求学習の中で取り組んできた課題研究の成果や地域の魅力を探究するプロジェクトや高校生サミット参加の活動について地域へ発信した。

 生徒が自ら設定した課題の調査・研究の結果を論理的に他者に伝える能力の向上を図ることを目的として、毎年、この時期に開催している。保護者や教育関係者、課題研究でお世話になった地域の事業所などから多く人が同校を訪れ生徒たちの発表を観覧したほか、今年度はオンラインによる配信も行った。

 午前中の第1部では、1年生によるプレ課題研究や英語弁論大会出場生徒による意見発表、7月に岩手県で行われた全国高校生まちづくりサミットや北海道高校生防災サミットでの参加報告のほか、社会との共創の学習として「グローバル型」「地域課題型」「アントレプレナー型」をテーマに取り組みを進めてきた3グループが活動内容を報告した。

 昼休みの前には、生徒たちがこれまでの課題研究で開発した商品や地域魅力発信プロジェクトで取り組んだ商品の販売を実施。また、午後からの研究発表でみそ汁を題材に研究したグループが、紙コップに2種類のだし汁を用意し、来場者や全校生を対象にどちらがおいしく感じるかの味覚調査を行った。

 第2部の研究発表では、2、3年生の課題研究班39グループの中から選ばれた10グループが研究の成果を発表した。

 このうち、3年生6人が「あなたの味方、おみそしる」と題して、みそ汁を通した食と健康について研究を進めてきた内容を説明。リーダーの甲谷友さんは「素材本来の味がおいしいとわかってもらえれば、食事の塩分が抑えられ、健康増進に繋がる。高齢化が進む中、健康でいられることはとても大切。日高コンブや厚削りの鰹節を使った素材の出汁のおいしさを将来、私たちもつたえていけるようになりたい」と話した。

 来場者からは、「生徒たちの発表は、本当によく調べられ研究されていると感心した」「昨年の研究も継続して取り組み、しっかりとゴールを目指して進めている」「発表会に参加し、レベルの高いことをしていると改めて知る機会となった」といった声が上がっていた。

  ◇  ◇  ◇

一般公開の前に行われたポスターセッション

 このほか、一般公開で行われる発表会を前に、校内の各教室では、グループごとに研究してきた学習の成果をポスターにまとめ、観覧する生徒にプレゼンテーションする「ポスターセッション」が行われた。

 生徒たちは、模造紙に、調査・研究の内容や成果をデータや図、絵などを使ってまとめ、グループそれぞれで飾り付けや見せ方にもこだわり工夫を凝らしたポスターを制作し、ポスターをもとに研究成果を説明した。

 このうち、3年生11班は「ビジネスでつなぐ、故郷(まち)の未来」をテーマに、〝浦河町の飲食店が危機⁈〟という現状から、町のビジネスを活性化することで故郷の将来を守ろうと、体験企業などの活動を通して研究を進めてきた。

 班長の辻絢香さんは「ビジネスを通じて町を活性化させることで、地域の人を幸せにすることができ、将来的に持続できる地域につながっていくと思う。これからも起業について学んでいければ」と成果を振り返った。

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