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苫小牧民報

将棋の全道大会で苫小牧勢躍動 団体優勝と個人戦1,2位

10月に札幌市で開催された第30回佐々木治夫杯将棋大会で、日本将棋連盟苫小牧支部の会員が躍動した。全道のアマチュア棋士が集う道内最大規模の大会で、今回は約280人が出場。団体戦(5人)で2017年以来6年ぶりの優勝を果たしたほか個人戦A(フリー)で、小笠原聡さん(59)=苫小牧市新開町=が優勝、工藤司さん(58)=同市見山町=が準優勝する快挙を成し遂げた。

佐々木治夫杯で6年ぶりに団体優勝を果たした苫小牧支部Aの=(左から)吉田さん、中條さん、箭子さん、野並さん、瀬能さん

 日本将棋連盟北海道支部連合会などが主催。同大会は同連合会(旧北海道将棋連盟)の初代理事長佐々木治夫氏が競技の普及や振興に貢献した個人、団体に贈られる「大山康晴賞」を受賞したのを機に創設され、団体戦がある全道大会としては最大規模という。

 団体戦は箭子(やこ)涼太さん(27)=苫小牧市明徳町=、苫小牧支部長の中條範広さん(48)=同市緑町=、吉田正明さん(56)=同市花園町=、野並建佑さん(14)=千歳市北陽=、瀬能信吾さん(32)=札幌市豊平区=の5人が「苫小牧支部A」として臨んだ。

 1、2回戦を快勝し、3回戦の相手は全道選手権や全国高校竜王戦の優勝者を擁する強豪の「札幌支部C」。早速優勝候補とぶつかったが「接戦に持ち込めば何とかなる」という中條支部長の思惑通り3勝2敗で勝ち上がり、波に乗った。勢いそのままに4回戦も突破し、「みずならB」(札幌中央支部)との決勝戦は4勝1敗で完勝。6年ぶりに頂点の座を射止めた。

 チーム最年少の野並さんは「相手が強く(個人的には)負けが続いたが、決勝戦で勝てて良かった。強い人とも渡り合える力を付け、支部を盛り上げたい」と力を込めた。

 大将として出場し、全勝で優勝に貢献した箭子さんは「10~50代の幅広い年代の仲間と共に戦うことができ、個人戦とは違う楽しみがあった」と笑顔。中條支部長も「若い世代の頑張りで優勝できた。各世代で強い選手が育ってくれてうれしい」と喜んでいる。

     ◇

 個人戦は、苫小牧総合経済高校教諭の小笠原さんが5度目の出場で初優勝を飾った。初戦で前回優勝者との対決を制すると、2回戦は「絶体絶命まで追い詰められる」(小笠原さん)局面から逆転勝ちし、尻上がりに調子を上げていった。

 決勝戦の相手は同じ苫小牧支部の工藤さんで「20年近く、しのぎを削ってきた仲なので手の内は知っている」と小笠原さん。対戦前、工藤さんも「一手違いの好勝負ができる」と話していた。お互いに居飛車(飛車を定位置にして戦うスタイル)の「相掛かり」となったが、小笠原さんが攻め切り、栄冠をつかんだ。

 小笠原さんは8月の胆振地区将棋大会に続く優勝で「好調だったので、勝ててよかった。AI(人工知能)ソフトを使って練習し研究を重ね、少しでも強くなれるように頑張りたい」と笑顔。工藤さんも「難しい相手とは分かっていた。実力は出し切れた」と悔いはない様子だ。

 来年の佐々木治夫杯は苫小牧支部を含む胆振地区の各支部が主管し、洞爺湖町で開催される予定だ。

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