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釧路新聞

タンチョウ個体数を記録 釧根で越冬分布調査【釧路市】

鶴居村の鶴見台で個体数を調査する中学生

 道による2023年度第1回タンチョウ越冬分布調査が5日、釧路、根室、十勝管内を中心に全道一斉で行われた。給餌など地域住民の保護活動により生息数が回復した絶滅危惧種のタンチョウだが、今季も高病原性鳥インフルエンザが発生しており、タンチョウが身近に生息する鶴居村などでは感染拡大を心配する声が聞かれた。

 第1回調査の1952年度は33羽だったタンチョウは、その後生息数が回復し、2021年度に過去最高の1525羽を数えた。一方で、大半の個体が鶴居村と釧路市阿寒町にある環境省の三大給餌場などに集中し感染症発生のリスクが懸念されたことから、生息地を分散させる取り組みが行われている。

 しかし今季は釧路、根室管内で4羽の高病原性を確認。三大給餌場では当初11月15日からとしていた給餌を12月2日からに変更し、道委嘱の釧路市音別町と標茶町中茶安別の給餌場は5日から開始した。環境省ではタンチョウの過度な集中を避けるため、飛来数に応じた給餌量にすることや密集しないよう餌を広くまくなどの対策を取る。

 この日行われた越冬分布調査は地元の小中学生らも参加し、午前9時に一斉に個体数を記録した。三大給餌場の一つ、鶴見台で調査を行った鶴居中2年の小野純平君は「鶴居村の観光資源でもあるので感染が広がらなければいい」と心配そうに見ていた。

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