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十勝毎日新聞

多目的航空公園で無人機の空力実験 室蘭工大【大樹】

 室蘭工業大学(室蘭市)の航空宇宙機システム研究センターは2~9日、大樹町の多目的航空公園で、小型超音速飛行実験機「オオワシ」の縮小機体(3分の1スケール)を活用し、風力などのデータ収集を行った。同大は2018年から北海道スペースポート(HOSPO)関連施設を使用しており、「順調にデータを取得できた」としている。

大樹町内で小型超音速飛行実験機のデータを採取した室蘭工大の学生。右は溝端准教授

 オオワシプロジェクトは2005年度に始動。大気中を高速飛行するための基盤技術の研究開発と飛行実証を行っている。オオワシはマッハ2で飛行、研究成果は2地点間輸送や地球軌道への往還輸送に活用できるという。

 3分の1スケール機(翼幅0.8メートル、全長2.4メートル、重量2.5キロ)は、繰り返し飛行試験を行うための量産タイプ。白老滑空場(胆振管内)と大樹町多目的航空公園で試験を続けており、航空宇宙工学コースや大学院の学生が設計・製造、試験・評価を担っている。

 大樹町には同研究センターの溝端一秀准教授と4人の学生が参加。実験機をワンボックスカーの前方にさおで設置し、滑走路を高速走行、機体に働く空気力を計測した。

 同大では新型実験機(オオワシ2)を大樹町から離陸させる予定。溝端准教授はHOSPOに関し、「気象条件が良く、滑走路の延伸が進んでいる。使い勝手の良い施設」と評価。近年は実験利用が増えており、「利用者間調整の機能、宿泊面の利便性が向上することを期待したい」と話している。

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