紛争地での半生描く 報道カメラマン長倉さん 19日上映会【釧路市】
釧路出身のフォトジャーナリスト、長倉洋海さん(2019年度釧新郷土芸術賞特別賞受賞者)の半生を描いたドキュメンタリー映画「鉛筆と銃長倉洋海の眸(め)」の上映会が19日午後4時30分から、道立釧路芸術館アートホールで開かれる。アフガニスタン抵抗運動の指導者マスードの真の姿を撮り続けて13年、その死後にアフガニスタンの子供たちのために建設された「山の学校」を支援して17年。その40年の歳月の中で片時も離すことのなかったカメラのファインダー越しの世界と思いを映画化した作品だ。
映画「鉛筆と銃」(河邑厚徳監督・撮影)の作品は釧路の地に生まれた長倉さんが歩んできたこれまでの道のりを描いている。映像には釧路の風景のほか、紛争の地を生死を懸けて写真を撮り続けてきた長倉さんが母親に電話する場面も描かれている。
映像は、フォトジャーナリストとして運命的な出会いとなった指導者マスードとの日々へと展開。マスードはテロに倒れ、命を失うことになるが、喪失感にさいなまれた長倉さんを再び立ち上がらせたのは、何よりも子供たちの教育のことを一番考えていたマスードの思いだった。
「山の学校」は辺境の地に生きる子供たちにとって希望そのもの。一本の鉛筆であっても子供たちは未来を見て、学び続けてきた。それが再び大きな試練に見舞われている。タリバン政権の``銃、、の圧力の中で「山の学校」は閉鎖され、危険を逃れるために安全な地に逃げた子供たちは、ふるさとの家に帰ることもできない日々が続いている。
映画上映会の終了後、午後6時20分からは「アフガニスタンの現状について映像とともに振り返る」をテーマに長倉さんが講話をする。会場では「長倉洋海写真カレンダー2024」(壁掛け用、卓上用)を販売。売上金はすべてアフガニスタン山の学校支援の会の活動費に充てられる。
「いつか子供たちが学校に通うことができるように支援を続けていきたい」と長倉さん。「この映画を通じて釧路の皆さんにもアフガニスタンについて考えてほしい。そして支援をお願いしたい」と語る。映画上 映会の参加費は1500円。申し込みは長倉洋海ホームページへ。
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