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函館新聞

優しい音色聖堂満たす 聖ヨハネ教会旧蔵オルガンで演奏会【函館】

オルガンの持つ特性を解説しながら演奏した植木さん

 米国で約120年前に製造された函館聖ヨハネ教会(元町、上平更司祭)旧蔵のオルガンを使用した演奏会が12日、同教会で開かれた。修復を終えて初めての演奏披露で、弘前昇天教会(青森県弘前市)のオルガン奏者、植木明美さんが奏でる優しい音色で聖堂を満たした。

 オルガンは1906年頃に米コテージ社が製造した「シカゴ・コテージ」の銘入り。導入時期は不明だが、教会のオルガン奏者だった故吉岡幸(こう)さん(1912-2001年)が太平洋戦争終戦間際の45年8月に買い取り、使用していた。市内で保管されていたオルガンを幸さんの家族が依頼して修復。聖堂コンサートのために78年ぶりに同教会に戻った。

 演奏はパッヘルベルの「イエス・キリスト 主にのみたのみまつる」で幕開け。植木さんは繊細な表現ができる楽器だと特性を交えながら10曲を演奏。このうち、ブラームスの「ねむりの精」は植木さんの師でリードオルガン研究者の佐藤泰平氏(仙台市)の編曲によるもの。植木さんは「(佐藤氏の演奏を聞き)音楽性豊かで、リードオルガンはなんてすてきなんだと衝撃を受けた曲」と話した。

 幸さんの孫でオルガン修復を決断した名古屋市在住のジャズベース奏者、吉岡直樹さん(47)も来場し「演奏そのものも良く、思いがけず豊かな音でびっくりしました。もっと弾いて、聞いてほしいと楽器も思っていることでしょう」と話していた。

 来場した市内の別の教会でオルガン奏者を務める新濱恵さん(82)は「このオルガンもいろいろな機会にいろいろな曲を聞くことができるといいですね」と話していた。

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