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網走タイムズ

国道斜面を原生花園に 白鳥台小児童が苗植え きたはなプロジェクト

斜面にエゾスカシユリの苗を植える白鳥台小の児童

 【網走】開建と地域が協働で進めている国道244号市北浜地区斜面原生花園化の取り組み「きたはなプロジェクト」で、網走白鳥台小の3、4年生がこのほど、育成ほ場で育てた苗や採取した種を同斜面に植える作業を行った。

 07年から取り組んでいるプロジェクト。同斜面で咲いている花の種を秋に採取。育成ほ場にまき、育ったものを移植することで斜面の花を増やしている。

 同小を出発した3、4年生18人は、JR北浜駅向かいのガソリンスタンド駐車場に到着。地域住民や東農大生、オホーツク21世紀を考える会など、同プロジェクトの参加団体とともに、開建職員から作業の説明を受けた。

 植えたのはエゾスカシユリの苗48個。旧北浜小跡地に設けられた育成ほ場で、3年かけて育てたもので、1つずつ黒いカップ状の苗ポットに入っている。

 児童は、苗を一つずつ受け取ると、地域住民がスコップで掘り起こした斜面を上り、苗ポットから苗を取り出すと丁寧に植えていった。

 1人2回ずつ植えると数個の苗が残り、植えたい人を募ると「ハイ!ハイ!」とみな手を上げてアピール。斜面の約1㍍四方に苗を植え終えた。

 この後、育成ほ場で採取したノコギリソウの種も斜面にまいた。こちらは掘り起こした斜面に、小さな種の粒をまんべんなくまいていった。

 黒い土の上一面に白い種がまかれ、地域住民が埋め戻そうとすると、開建職員が「ノコギリソウは、そのままで大丈夫です」とアドバイス。みな「えっ」と意外そうな声を上げていた。

 作業を終えた児童は「早く咲かないかな」「来年の春が楽しみ」などと話し、未来の原生花園に思いをはせていた。

 このプロジェクトは、市内北浜地区の国道244号に沿った斜面を原生花園のような景観にしようと2007年、網走開建や地域住民などで「北浜法面原生花園化推進協議会」を組織。現地に自生する花の種を採取し、ほ場で育成。苗や種を現地に植えることで自生する花を増やす取り組み「きたはなプロジェクト」を進めている。

 同小は毎年、同斜面での種まきや移植のほか、同斜面に自生するさまざまな植物を採取、観察するなどで同プロジェクトに関わっている。開建の担当者によると、同斜面で咲くエゾスカシユリなどの植物は確実に増えており、きれいに咲くようになっているという。

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