マイワシ漁獲149億8000万円 道東沖巻き網終漁【釧路市】
道東沖の巻き網漁が10月末で終漁し、マイワシの漁獲量は24万9700㌧(前年比11%増)、金額は149億8000万円(同53・1%増)=速報値=となった。北海道まき網漁業協会によると、漁獲量は再びマイワシの水揚げが増えだした2011年以降最多で、金額が100億円を超えるのは1991年の138億7100万円以来32年ぶり。ミール(飼料、肥料)の国際市況が高騰していることが影響した。
釧路港の水揚げが13年連続日本一だった1980年代を支えたのはマイワシで、87年には釧路港で106万㌧の水揚げがあった。しかし92年以降激減し、しばらく取れなくなる。マイワシが再び道東沖に戻ってきたのは2011年からで、道東全体の水揚げ量は19年に20万㌧台に乗り、20年は24万8300㌧を記録した。今年の巻き網漁は6月20日から水揚げが始まり、全国から集結した24船団が釧路港を拠点に操業。釧路や十勝(広尾町)、八戸(青森県)、気仙沼(宮城県)などに水揚げしたが、釧路へは全体の63・9%を占める15万9700㌧(前年比19・1%増)を水揚げし、金額は93億1600万円(同66・9%増)だった。
釧路港に水揚げされたマイワシの用途はミール(飼料、肥料用)が97・4%、食用が2・6%で、近年になくミールが多くなった。ミールは、原料主産国のペルーで資源保護のためカタクチイワシの漁獲が制限され、国際市況が高騰した。釧路港でのミールの平均単価は1㌔当たり58・2円で、昨年より20円、おととしより30円ほど高くなった。
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