中国向けホタテ2カ月連続輸出ゼロ 釧路港9月外国貿易【釧路市】
釧路税関支署(宮川正弘支署長)は10月31日、9月の釧路港外国貿易概況(速報値)をまとめた。輸出入合計は115億700万円(前年同月比40・6%減)で4カ月連続のマイナスとなった。中国の日本産水産物の全面輸入停止に伴い、釧路港から輸出される水産物の影響についても発表。9月の冷凍ホタテ輸出実績が8月に続き全減(実績ゼロ)となり、全体の輸出実績にも徐々に影響が見られている。
輸出は動物性油脂、魚介類・同調製品の増加により14億6300万円(前年同月比28%増)と前年同月比で3カ月連続のプラス。チリ、マレーシア向けの動物性油脂が8億5300万円(同3倍)。ベトナム、タイなど向けの魚介類・同調製品が1億8400万円(同5・6倍)と共に好調だった。
輸入は肥料、飼料、石炭の減少により100億4400万円(同44・9%減)と4カ月連続のマイナス。外国貿易船の入港実績は24隻で、前年同月より12隻減少した。
水産物の主要仕向国別実績(1~9月)は、前年同期比27・4%減の15億2125万円で、中国が46・3%、ベトナムが43・4%と大半を占めている。9月期は中国への輸出がゼロとなったが、ベトナム、タイが増えたため全体ではプラスとなった。冷凍ホタテの輸出では中国向けが8、9月共に無かったことから、1~9月の累計が2億4547万円(前年比66%減)となっている。
同支署では「冷凍ホタテの輸出時期は10月ごろまでとなっているが、中国の水産物輸入全面停止の影響が与える影響について見ていきたい」としている。
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