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日高報知新聞

運航調整や広域避難など確認 管内7町で道防災総合訓練(前期)【日高・平取】

ヘリで運ばれ救護所で応急処置をうける患者

【日高・平取】北海道地域防災計画に基づき、同防災会議が主唱する令和5年度北海道防災総合訓練(前期)が15日、午前8時から午後1時まで、日高、平取、新冠3町をメイン会場に日高管内7町で一斉に行われた。

 道防災会議主催、日高管内7町が共催。住民約1千人、自治体など50機関約250人が参加した。

 訓練は、日本海溝、千島海溝沿いの巨大地震(十勝沖を震源とするマグニチュード8を超える地震)に伴い、太平洋沿岸地域に大津波が発生―という想定。

 メイン会場になった日高町の富川東防災広場では、災害発生時にヘリやドローンが救助活動や被害状況の確認のため飛び交うことが想定されることから、混乱を避け安全に運航するための「運航管理」が必要として、日立製作所や北海道開発局、自衛隊などの協力を得て「運航管理システム」を導入したヘリとドローンの運航調整に関する訓練を実施。6関係機関の所有するヘリとドローンが同一空域で安心に活動できるよう運航管理システムを使って運航調整する訓練は国内初となった。

 丘珠空港から自衛隊のヘリが災害用物資を運び、ヘリで救助したけが人を救護所(救急医療施設)へ運ぶなどした際、日立製作所の運行管理システムが稼働するパソコンの画面にリアルタイムに空撮映像、ドローンの飛行の様子などがうつし出され、ヘリの飛行に支障がないようドローンに降下の指示が出された。

 コロナ禍などの影響もあって、今回初めて広域避難の受け入れ訓練が実現した平取町のふれあいセンターびらとりでは、日高町からの広域避難者14人、平取町13人の計27人が避難した。道職員、消防、役場関係者を含む計60人が参加して広域避難訓練に励み、道による防災講話、段ボールベットの組み立て訓練、携帯トイレの説明、札幌管区気象台の講話、非常食の試食などが行われた。

 遠藤桂一平取町長は「現実にはマグニチュード8を超える地震が起きた時、建物の心配も出てくるが、手順などはある程度把握できたので、訓練での体験を生かし改善しながら進めていきたい」、まちづくり課の山田基生課長は「皆さん熱心に取り組む姿が見られた。実際に段ボールベットをつくって寝る体験をしたり、非常食を味わったり、携帯トイレの説明、非常時に自動販売機の飲み物が無料になるなどさまざまなことを体験し、いざという時の訓練になったと思う」と振り返った。

 また日高町からの避難者は「真冬や真夏に災害や停電が起きたらと考えると心がいたむ。地震に限らず台風による大雨・洪水の心配もあり気象台の人の話や携帯用トイレの使い方など多くのことが参考になった。訓練体験をすることは防災について深く考えることにつながると思う」と話した。

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