ウポポイから初返還、恵庭アイヌ協会に 慰霊施設集約の9遺骨【白老】
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返還された遺骨を受け取る藤原会長(右)
国は2日、白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)内の慰霊施設で保管しているアイヌ民族の遺骨のうち、恵庭市内の遺跡などで発掘された9体を恵庭アイヌ協会(藤原顕達会長)に返還した。ウポポイの慰霊施設で保管している遺骨の返還は初めて。
国は、すぐに返還できない遺骨を2019年に設置された慰霊施設に集約。アイヌの人たちの受け入れ体制が整うまでの間、保管。国内の大学や博物館、ドイツやオーストラリアから1642体・箱が集められ、安置されている。
慰霊施設を管理する国土交通省に対し、同アイヌ協会から返還申請があり、手続きを経て、地域返還対象団体と特定した。
返還は慰霊行事施設で行われ、国交省の田村公一大臣官房審議官(北海道局担当)が、骨箱に収められた遺骨を藤原会長に一体ずつ手渡した。
9体の遺骨は集約される前は札幌医科大で保管されており、副葬品は恵庭にあるという。
藤原会長は「副葬品のある恵庭の地に戻ってくると、そういう思いを心に刻みながら1柱ずつ受け取った」と話した。
同協会によると、恵庭市の埋蔵文化財整理室で安置し、15日に先祖供養の儀式「イチャルパ」を執り行う。
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