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網走タイムズ

北見中央病院が倒産 外来患者受入を停止

突然、外来の受付を停止し、自己破産手続きを進める予定の北見中央病院

 【北見】医療法人治恵会・北見中央病院(北見市とん田東町、星野高伸理事長)は9月30日、外来患者の受付を停止し、入院患者の転院を終えた時点で、釧路地裁北見支部に自己破産を申請すると発表した。職員や患者への事前通知はなく、突然の閉院に関係者は困惑している。

 同法人は1968年8月、道東圏で初の脳神経外科を掲げた「石川外科医院」として開業。71年に病床数131床の石川外科病院を新築した。

 78年10月に北見中央病院に改称。91年には在宅訪問介護、一般病床を介護病床に転換などを進め、地域の高齢化対策に積極的だった。

 99年に病床を185床に増床し、北見中央病院を医療法人治恵会に改組した。

 現在は病床数40床で、外科、整形外科、内科、消化器内科、乳腺外科、神経内科を標榜し、地域医療を担っていた。

 民間調査会社の東亜リサーチによると、03年8月期は18億9千万円の年商を計上していたが、その後、脳神経外科の廃止や他院との競合、施設老朽化に加え、医師不足などもあり、規模縮小を余儀なくされ、毎期欠損を計上していた。

 負債超過の財務内容で、厳しい運営を強いられる中、近年はコロナ禍による外来患者の減少などもあり、22年8月期の年商は2億5400万円まで落ち込み、資金調達は限界に達していた。

 22年8月期の負債総額は4億7千万円内外。

 同病院によると、経営不振を理由に9月30日付で閉院し、外来患者の受付も停止した。

 看護師らの職員には同30日に通知した。外来患者への事前通知はなく、病院に張り出した「外来患者の皆様へ」で閉院、自己破産を告げた。

 入院患者15人の転院先を探しており、全員の転院手続きが終えた段階で釧路地裁北見支部に破産手続き開始の申し立てを行う予定。

 院長でもある星野理事長は「地域の皆さまが安心して医療を受けられる環境を提供すべく、医療業務を行ってきたが、コロナ禍もあり、経営状態が悪化し、事業継続は困難と判断し、不本意ながらすべての外来患者の受け入れを停止する」とのコメントを出した。

 また「これまで長い間、当院をご支援いただいていたにもかかわらず、このような事態を招き、多大なるご迷惑をおかけする結果となりましたことを、心からお詫び申し上げます」と陳謝している。

 休み明け月曜の2日朝、いつも通りに病院に行った外来患者は「張り紙がしてあり、中に入れず驚いた。どうしたものか」と困惑していた。

 北見市役所や北見保健所にも事前の連絡はなかった。

 同保健所は「2日午前、外来患者さんからの問い合わせで把握した。適切に対応していきたい」と話している。

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