準１級の合格証明書を手にする今野君

　函館日吉が丘小学校５年の今野雅晴君（１０）が、実用英語技能検定（英検）の準１級に合格した。大学中級程度の英語力が求められるが、英語教室に通わず、自宅での独学で難関を突破した。１０歳での合格は珍しく、今野君は「今までの勉強の成果を発揮することができて良かった」と喜びをかみしめている。

　今野君は、４歳で英語の勉強をスタート。英語での語り掛けや読み聞かせ、英語でのユーチューブ動画鑑賞が始まりだった。５歳で行った１週間の米国旅行では、英語で機内食を注文し、現地の公園やスーパーのキッズスペースで出会ったばかりの子どもたちと英語で会話し仲良く遊んでいたという。

　６歳のときに英検５級、小１で４級、３級、小２で準２級、２級に合格。初めて受けた昨年１月の準１級の試験は不合格。それでも「英語にたくさん時間を費やしてきたから、努力を無駄にしたくなかった」と決意し、２回目の挑戦（一次試験＝６月、二次試験＝７月）で合格を手にした。

　今野君の勉強法は英語の本を読んだり、英語でユーチューブ動画や映画を見たりしたほか、文章を通じ英検合格に必要な単熟語を習得できる単語集を使った。一日に１０冊を読破するほど読書好きで、国語力が身に付いていることが試験に役立った。

　準１級の一次試験は筆記９０分、リスニング２９分、二次試験は英語で意見を述べる面接が課せられる。リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング全てでバランス良く得点した。合格の知らせを家族みんなが喜んでくれた。１級取得に向け、今野君は「日常会話では使わないような専門用語がたくさん出てくるので、さらに勉強を重ねてクリアしたい」と意気込む。

　「将来の夢は宇宙飛行士になること。宇宙で惑星について研究したい。特に火星が好き」と目を輝かせる。母の亜也子さんは「英語に限らず、いろいろなことに興味・関心を持ち、積極的に行動してくれたらうれしい」と話している。