作業車両にバイオ燃料 新千歳で実証実験 JAL
日本航空(JAL)は1日、濃度100%のバイオディーゼル燃料を使った作業車両の実証実験を新千歳空港で始めた。道内の空港では初めての試験で、11月14日まで3カ月半にわたり、3車種で各1台ずつに使用。道内企業が製造、販売する燃料を採用するなど、脱炭素エネルギーの地産地消を目指す。
セコマ(札幌市)のグループ会社・白老油脂(白老町)が製造する廃食油由来のバイオ燃料「B100燃料」を使い、千歳空港モーターサービス(千歳市)が給油を担う。JALが新千歳に配備している作業車両のトーイングトラクター、同高速タイプ、フォークリフトの計3台で実証実験を行う。
同燃料は軽油と混ぜることなく使うことで、1リットル当たり二酸化炭素(CO2)の排出量2・62キロを削減する効果があるという。バイオ燃料は植物の成長過程で、光合成によりCO2を吸収するため、JALは「軽油と比べてCO2は実質100%の削減率」と説明する。3カ月半で同燃料2590リットルの使用を想定しており、エンジンへの影響などを検証する。
JALのバイオ燃料実証実験は、2022年4月の熊本を皮切りに、成田や那覇などこれまで全国6空港で実施している他、羽田では天然ガスを導入するなど、脱炭素社会実現への貢献に力を入れている。JALは「新千歳では地産地消の循環型エネルギーを目指すのが特徴。地域や社会と連携してCO2排出削減に取り組む」と話している。
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