地震に備え応急給水 訓練で児童ら学ぶ【釧路市】
日本水道協会北海道地方支部による「千島海溝沿い超巨大地震検討小委員会」が主催した、水道事業者を主体とする全道規模の訓練が12~13日にかけて、釧路市を舞台に行われた。13日には市立昭和小学校や愛国小学校などで応急給水訓練が行われ、参加した児童らが給水袋の使い方や給水車からの給水方法などについて学んだ。
同委員会は、釧路市も加盟している同支部が巨大地震への備えとして、2018年5月に設置。道内の水道事業体を対象とした大規模な応援、受援態勢構築に必要な調査、検討を行っている。
今回の訓練では、一定程度の人口があり大きな被害が予想される釧路市を舞台として選定。マグニチュード9・3、最大震度7を観測したという想定で行われ、道内の主要都市や各水道事業団体などから約90人が参加した。
13日はウインドヒルくしろスーパーアリーナを会場に、市内5地区が断水したという想定で、断水人口の把握や給水車の手配先など応急給水計画立案訓練を実施。午後には昭和小や愛国小、はまなす会館で給水車を使った応急給水訓練が行われた。
このうち昭和小では3、4年生の児童約200人が、札幌市や帯広市、仙台市、根室管内中標津町から集まった給水車と給水袋を使って訓練に挑戦。児童は担当者の説明を真剣な表情で聞き入りながら給水袋に水をくみ入れたほか、背負えるようにひもを通した。4年生の高橋莉央さん(9)は「水が重くて縛るのが難しかった。きょう教わったことを家族にも伝えたい」と話していた。
訓練で、水は1人当たり1日3㍑の備えが必要なことなどをレクチャーした市上下水道部総務課の山本祐也課長補佐は「未来を担う子供たちに防災意識を根付かせることができ、とても有意義だった」と話していた。
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