車両最後尾に設置した「置き去り防止安全装置」のボタンを示す教諭

　認定こども園高丘幼稚園（蒲生由美子園長、園児１０５人）は１１日、同園で、送迎バスの中に園児の置き去り事故を防ぐ「置き去り防止安全装置」の訓練に取り組んだ。

　昨年９月に静岡県の幼稚園で発生した園児の置き去り死亡事故を受け、政府が今年度から全国の保育所や幼稚園などに置き去り防止安全装置を義務化した。同園は昨年、園児が自ら鳴らすことができる「たすけてブザー」をバス４台に設置したが、今回は国の補助を活用して安全装置を追加し、万全を期す。

　装置はバスの最後尾に設置され、運転手がエンジン停止後にボタンを押すまでブザーが鳴り、園児ら乗員の確認を促す。ボタンを押し忘れた場合、大きな音が響き、周囲に確認が済んでいないことを知らせる。

　訓練はバス２台で行い、園児らと運転手が参加。園児たちが降車した後、運転手の男性が車両の後方まで移動して取り残されていないか確認し、ボタンを押してブザーを止めた。また、ブザーを押さなかった場合大きな音が出るかを確認した。蒲生園長は「熱中症リスクの高まる夏に向け、二重の安全装置で子どもたちの安全をしっかりと守っていきたい」と話している。