「夫が淹（い）れてくれた朝のコーヒーの模様を写真にしたらこんな作品が撮れてしまいました」。釧路町在住の佐々木きさ子さん（７３）の写真展「珈琲カップの中の宇宙」が、釧路市柳町２の喫茶店「珈路詩」で開かれている。

　佐々木さんの作品はコーヒーカップの中をのぞき込んで立ち上がる湯気やコーヒーの表面に広がる油分が作る面白い模様をデジタルカメラで撮影したもの。「どんな作品になるか、撮ってみないと分からない。でも夏よりも冬の方がきれいな写真が撮れました。太陽の光が差し込んでくるとまた違う作品を撮ることが出来ました」と作者自身が偶然の美学を楽しんでいる。

　出来上がった写真は太陽系の惑星を思わせるような光の束や色彩豊かなデザイン画のような写真、不思議な物体が連続して浮かび上がっているような情景など、多種多彩だ。３年程前から撮りはじめて、フェイスブックで知り合った知人とのつながりから、２０２１年１１月には東京・市ケ谷で写真展も開催した。

　今回の「珈路詩」での写真展は２９日まで開催中。時間は午前１０時～午後７時まで。月曜休。