脱炭素社会か景観か 再エネ施設 関心広まる【根室】
【根室】再生可能エネルギー施設の設置が市内でも関心を集めている。市民団体が適正な利用を定めた条例を策定するよう市に求める要望書を提出、20日開会する6月定例月議会の一般質問でも2氏がこの問題を扱う。資源エネルギー庁に申請(4月末現在)されている市内の施設は305件、すでに8割が稼働している現状で、脱炭素社会を目指しながら景観を守る知恵を生み出せるか、注目されている。
資源エネルギー庁のホームページによると、根室市内の太陽光と風力発電を合わせた再生可能エネルギー施設の申請は305件。うち太陽光が185件、風力発電が120件で、ともに81%が稼働中とされており、太陽光で35件、風力で22件が待機状態にある。
「もっとも北海道らしい景観を残している」「外国のような景観」などと評価の高い根室市内でも、水平線や地平線を望む場所にこれら施設が増えている現状に、市民団体が市に対し「豊かな自然や安全安心な市民生活と調和したゼロカーボンシティの実現を求める要望書」を提出。先ごろ開かれた議会報告会でも、市民から規制を求める声が上がっていた。
要望書は自然環境や生物多様性に配慮し、規模の大小にかかわらず環境影響評価と住民説明会の義務付けや、同施設の「適地」「不適地」設定などの条例づくりを求める。これに呼応して6月定例月議会では、条例制定の考え方などを問う質問が通告され、根室市議会としても国に再生可能エネルギーについて適切な条文制定を求める意見書案を準備している。
再生可能エネルギー施設の設置は、土地などの個人資産運用という難しい問題をはらむ一方、浸水想定区域に設置された太陽光パネルは有事の際、その有害物資により沿岸漁業への影響も懸念されている。
隣の釧路市は、釧路湿原国立公園周辺に再生可能エネルギー施設建設が相次いでいることから、不適当エリアを明示したガイドラインをまとめ、7月1日に施行する。
関連記事
遺愛学院本館、生徒がご案内 初の一般公開【函館】
遺愛学院(函館市杉並町、福島基輝理事長)は23日、国指定重要文化財「遺愛学院本館(旧遺愛女学校本館)」の保存改修工事がおおむね終わったことから、初めて一般公開した。遺愛高生の有志11人がコンシ...
GLAYのマンホール 排水設備指定業者組合が市に寄贈 尾田栄一郎さんがイ..
函館市排水設備指定業者協同組合(加盟23社、木村謙一理事長)は22日、設立50周年を記念し、函館出身のロックバンド、GLAYのメンバーのイラストが描かれた「GLAY函館マンホール」8組を函館市...
アイヌ文化の魅力発信 「アートウィーク」開幕【釧路市】
釧路市阿寒湖のアイヌ文化から着想を得たさまざまなジャンルの芸術作品を、阿寒湖温泉街を巡りながら鑑賞する「阿寒アイヌアートウィーク2024」(釧路市主催)が、23日から始まった。阿寒湖アイヌコタ...
防災士目指し研修 養成講座、小学3年も挑戦【根室】
【根室】市防災士養成研修講座が、市総合文化会館を会場に23、24日の日程で始まった。札幌市以外での講座は、今年6月の釧路市に次ぐ道内2例目となる。参加者は小学3年生~78歳代までの91人で、う...
ポイ捨てゼロ願う ごみ拾い“袋文字” SNSで発信「皆さん考えて」【帯広】
帯広市西9南1の加藤芳規さん(82)は8年前から毎日、近所のごみ拾いを続け、ごみ拾いSNS「ピリカ」に、2週間分のごみを集めた袋で作る文字アートの写真を投稿している。これまで「ポ・イ・ス・テ」な...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
函館市動物愛護管理センター開所 25日から運用 殺処分減へ【函館】
2道東道阿寒─釧路西 12月22日開通 札幌─釧路市街地直結【釧路市】
3昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
4トラウトサーモン安定的生産に期待込め 浦河港内で養殖試験 浦河町栽培漁業研究会 事業化に向け可能性探る【浦河】
5帯広畜大「ゼニ研」に前田一歩園賞 ゼニガタアザラシの個体数調査継続【札幌】
-
1
高校で卒業式、1623人が門出の日【釧路管内】
2タイ国鉄車両工場長 シンハカーンさん キハ183系を見学 安平
3昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
4釧路市動物園、ライオンのユウキ死ぬ【釧路】
5旧狩勝牧場再生へCF 返礼はソフト食べ放題やツアー 北広牧場【新得】