保管の大砲引き渡し 旧海軍のもの?広島県呉市に向け搬出【江差】

トラックの荷台に積み込まれる大砲
【江差】函館財務事務所(五十嵐俊樹所長)は、2021年11月に江差港中央埠頭に陸揚げされた旧海軍のものとみられる大砲1門の売買契約を広島県呉市(呉市海事歴史科学館、愛称・大和ミュージアム)と締結し、8日に江差港マリーナ艇庫前で引き渡した。
大砲は、江差港所属のカニかご漁船が後志管内積丹町神威岬から北西側約30キロ沖合で操業中、漁具に絡まって船上に引き揚げたもの。長さ約3メートル、重量1060キロ。
町から同事務所に引き取り先の照会があり、防衛省に情報提供したところ同省の所管財産とならないとの回答を得て、同事務所が国有財産として引き受けた。大砲に「呉海軍工廠」の銘板が取り付けられていたことを踏まえ、呉市の歴史や戦前戦後の造船技術などを主な展示内容としている同館に情報提供したところ取得の意向が示され、5月22日付で同市と5万8300円(税込み)で売買契約を結んだ。
大砲はパレットに載せた状態でマリーナ内の艇庫内で保管していた。引き渡し作業は、ハンドリフトでパレットごと大砲を艇庫前に移動し、クレーン付きトラックのクレーンで大砲のみを吊り上げ、運搬する別のトラックに積み込んだ。青函フェリーで津軽海峡を渡り、陸路で運搬。12日午前10時ごろ同館に搬入予定。
作業に立ち会った呉市産業部の兼光賢副部長は「明治39年に作られたと書いてあり、実物資料としての価値は非常に高い」とし、調査研究の後に「ぜひとも展示したい」と意気込んだ。同事務所管財課の小田博文課長は「財務局は地域とのつながりを大事にしており、地域貢献ができたことをうれしく思う」と話していた。
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