釧路町、湿原版環境カードゲーム製作へ【釧路町】
【釧路町】町は今年度、遊びながら環境について学べるカードゲーム「マイアース」の釧路湿原版を製作する。町は2021年、50年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言しており、身近な自然を題材に幅広い年代に環境問題について考えるきっかけにしたいとしている。
「マイアース」は2005年、当時の慶應義塾大学生2人が開発した対戦型カードゲームで、「遊べる図鑑」とも呼ばれている。地球環境を守る「生き物カード」と壊す「地球温暖化カード」に分かれ、両プレイヤーが相手の地球の残り寿命を表す持ち点(ライフポイント)をゼロにするまで攻防する。どちらにも影響する「人間の活動カード」が勝敗を左右することで、環境と人とのつながりを学べる。
現在はNPO法人SoELa(ソエラ)が手がけ、相模湾と箱根、熊本の地域版がある。道内では初製作で、地域の自然や野生生物をカードに採用し、希少種や絶滅危惧種がレアカードになるなど、地域に身近な項目を設定できる。
町では地域活性化センターの「地方創生に向けて``がんばる地域、、応援事業」助成金を活用し、300セットを作る計画。カードの内容設定には釧路東高校生にも参加してもらうほか、専門的な視点から釧路国際ウェットランドセンターに監修を依頼する。同事業では環境に関するセミナーも開催予定で、150万円の助成を受けた。
大中公史環境生活課長は「製作段階から地域や若者を巻き込むことで、環境問題や自然保全といった課題に関心を持ってもらい、ゼロカーボンに向けた取り組みへの理解促進を図りたい」と話している。
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