春の高温と好天が続いた影響でこれまでで最も早く満開となった五稜郭公園のサクラ（４月２０日）

　気象庁は１日、全国の５月と春（３～５月）の天候状況をまとめた。春の平均気温は全国的に高く、函館は９・３度（平年７・２度）、江差は９・６度（同７・６度）で、ともに過去最高だった。江差は５月の月平均気温が１３・４度（同１２・３度）で過去３番目の高さだった。

　春は本州付近の偏西風が弱いことで、暖かい空気に覆われやすくなった。また、３月を中心に寒気の影響を受けにくくなったことで全国的に気温が高くなった。道内では函館、江差のほか、稚内、根室など計２２地点で過去最高となり、このうち１０地点が昨年に続き２年連続で更新となった。函館は２０２１年、江差は０２年の記録を更新した。

　高気圧に覆われやすくなり晴れた日も多く、日照時間も多くなった。函館は５９９・８時間（平年比１１０％）で平年より多く、江差は５７１・５時間（同１２１％）でかなり多かった。高温と好天の影響で、函館市では五稜郭公園の桜がこれまでで最も早い４月１４日に開花し、２０日に満開となった。

　降水量は、函館は１７３・５ミリ（同７７％）で平年より少なく、江差は２３８・０ミリ（同１０１％）で平年並みだった。

　５月の天候は、高気圧に覆われて晴れた日が多く、低気圧や前線の影響を受けにくくなったことで降水量は少なく推移した。函館の月平均気温は１３・４度（平年１２・３度）で、これまでで４番目の高さ。月降水量は３５・５ミリ（同８８・９ミリ）でかなり少なく、同じく９番目の少なさだった。月日照時間は２１７・３時間（同１９８・５時間）で平年より多かった。江差の月降水量は７１・０ミリ（同９８・０ミリ）で平年並み、月日照時間は２３０・９時間（同１７９・３時間）でかなり多く、これまでで６番目の多さだった。