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釧路新聞

領土問題 正しく理解 北方少年少女塾が開講【根室】

北方館で職員からの説明を受ける児童ら

 【根室】北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会(会長・石垣雅敏根室市長)による今年度の北方少年少女塾が7日から始まった。管内の児童生徒を対象に、北方領土を正しく認識してもらおうと開催しているもので、羅臼町立春松小学校5年生児童15人がトップを飾り、北方領土について理解を深めた。

 午前中は納沙布岬を訪問。北方領土資料館では本山雅士館長から、納沙布岬から一番近い貝殻島まで3・7㌔しか離れていないことや、北方四島で一番大きな国後島の爺爺(ちゃちゃ)岳は知床半島の羅臼岳より高い約1800㍍あること、根室と国後島をつないでいた根室国後間海底電信線など、展示された地図やパネルを見ながら説明を受けた。

 北方館では職員が貝殻島周辺でのコンブ漁のほか、元島民の平均年齢が87歳となり、1万7000人以上いた人たちも半数以上が亡くなって約5000人となっていることなどを紹介。「これから北方領土問題を考えていくのは皆さん若い人たち。他人事とは思わず知らない人にどんどん伝えてほしい」と話した。

  原田豪君(10)は「歯舞群島の近さにびっくりした。知らなかったこともいろいろ知ることができた」と話していた。

 午後は北方四島交流センター「ニ・ホ・ロ」で施設見学を行った。児童らは学んだことを生かして総合的な学習の時間で北方領土新聞の製作を行うという。

 昨年度の同事業は参加校が11年ぶりに30校を数え、参加人数もコロナ禍前の2019年以来の900人台となる985人が参加している。

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