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函館新聞

思い出の写真に感謝 道南写真館協会、段ボール100個分を供養【函館】

碑前に置かれた写真をはらい清める伊部宮司

 道南写真館協会(加藤昇会長)は1日、函館市豊川町の「北海道写真発祥の地碑」前で碑前祭と、市民らから寄せられた古い写真を供養する「写真供養祭」を行った。会員、一般の約15人が参列。供養を願い寄せられた写真を碑前に置き、湯倉神社の伊部宗博宮司がお払いした。

 碑は、安政年間末期に新発田(新潟県)から箱館に渡った木津孝吉が1864(元治元)年に北海道で初めて写真場を開いた功績をしのび、開設100周年の1964年に日本写真文化協会北海道連合会が建立した。建立直後の時期から同協会が碑前祭を行い、加盟店の客から古い写真を処分する相談を受け、96年から写真供養祭を実施している。2009年に活動が評価され同協会から文化功労賞を受賞している。

 コロナ禍の影響で20~22年は中止し、今年は4年ぶりの実施。段ボール約100箱相当分が寄せられた。加藤会長は「中止していた時も『今年はしないのか』と問い合わせがあった。コロナ前に比べ数は少ないが続けていることに意義がある」と話す。

 伊部宮司が写真をはらい清めた後、碑に向かい祝詞を奏上し、道写真館連合会の堀田雅詞前会長、加藤会長らが玉ぐしを捧げた。加藤会長は「写真館として写真を撮るだけでなく、写真を供養する思いを受け止めることが仕事で長年続けている。若い世代につなげていきたい」と話した。

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