特急 今年も花咲線に 23日ツアー、横断幕で入線歓迎【根室】
JR花咲線に今年も特急列車が乗り入れる。現時点で釧路駅を中継点とする企画が6本あり、うち2本が花咲線を利用する。23日にはJTBの企画で満席の約170人を乗せた5両編成の特急列車が根室駅に入線するほか、今秋には3年目の企画となる北海道周遊ツアー1本が根室入りの予定。市総合政策部は「花咲線の魅力を知ってもらう機会に」と期待を込めている。
23日に花咲線を利用するのは、旅行会社大手JTBの企画「旅物語プレミアム」の「日本の旬号で行く・春を感じる北海道列車旅4日間」。5両編成特急が満席で約170人のツアー。空路千歳空港入りした一行は、初日に星野リゾートトマムに宿泊。雲海を楽しんだ後、根室駅に向かう。
宿泊地は釧路市阿寒湖温泉となるが、根室市観光協会は根室駅からバスに乗り込む一行を横断幕とパンフレット配布で歓迎する方針。翌日は釧路湿原を堪能する。
根室市は、JR北海道が単独では維持困難とした花咲線の存続と利用促進に取り組んでおり、特急列車による臨時便の運行も、その一つ。昨年3月には試験運行の無観客5両編成特急が2019年以来9年ぶりに根室駅に入線した。
それを受け、昨秋にはJR北海道と日本航空(JAL)の企画が初実施されている。21年度にJR側に特急列車運行を要望してからJTBの企画が実施されるのは初めて。
今秋には3年目となるJRとJALの企画「北海道周遊ツアーひとめぐり号」が実施予定だ。旅行会社5社が企画する5コースのうちの一つ、クラブツーリズムのツアーが10月中旬に花咲線を利用する。昨年に続いて2年連続。
収容人員の関係で、いずれも根室宿泊はかなわないが、ひとめぐり号は昨年の4コースから5コースに増え、うち4コースが釧路管内での宿泊となる。市総合政策部の金田真司部長は「花咲線の景観や魅力を知ってもらう機会と捉えている」と話している。
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