来日した当時の衣装を再現してミサに臨む参列者

　函館市元町のカトリック元町教会（祐川郁生神父）で１７日、シャルトル聖パウロ修道女会の来日１４５周年を記念した感謝ミサが開かれた。札幌教区の勝谷太治司教が訪れたほか、来日した当時の修道女の衣装を再現するなどして先人の苦労に思いをはせ、祈りをささげた。

　この日のミサは、仏の修道女会本部から派遣された３人の修道女が、１８７８（明治１１）年５月２８日に函館に到着し、日本で宣教を始めたことを記念したもの。３人は函館で身寄りのない子どもの養育や病人を見舞うなどの活動をしたほか、函館白百合学園の前身となる聖保禄女学校を開校した。

　ミサには札幌や東京など各地から訪れた神父や修道女、地元の信徒ら合わせて約１２０人が参列した。シスターの志願者が、来日当時の衣装を再現。現代のものとは形の違う被りものや服を身に付け聖堂に入場した。

　勝谷司教は「３人の修道女は函館の人々の中に入り、何ができるか耳を傾け、ともに歩んだ。我々の模範となるものだ」と述べた。参列した信徒らは先人に感謝の祈りをささげていた。