4年ぶりにカップルを祝福 江差いにしえ街道で花嫁行列【江差】
【江差】北前船時代の歴史薫る街並みを再現するいにしえ街道を舞台にした「第28回春の江差いにしえ夢開道~江差の五月は江戸にもない~」(実行委主、萩原徹委員長)が3日、4年ぶりに開かれ、紋付きはかま姿の花婿と人力車に乗った華やかな衣装の花嫁が祝いの長持ち唄に乗せて進み、沿道から盛大な祝福を受けた。
今回の参加カップルは、江差高卒の同級生で、昨年6月11日に入籍した江差町柳崎町の漁師、赤石龍さん(24)とはるなさん(24、旧姓・澤口)。新型コロナウイルスの影響で結婚式を挙げておらず、今回が初めてのお披露目。東本願寺江差別院の階段下をスタートし、旧中村家住宅での嫁入り儀式後、姥神大神宮前の姥神広場特設会場までの約700メートルを練り歩いた。
会場到着後、昨年8月に授かった息子の凪ちゃんと親族らで記念撮影した龍さんは、「恥ずかしかったけれど、知らない人からも祝福されてうれしい」と話し、はるなさんは人力車の乗り心地について「最高だった」と声を弾ませ、「『おめでとう』と声をかけられ、幸せです」と微笑んだ。
特設会場に並ぶ9台のキッチンカーを統括し、自身も会場でスイーツ販売のキッチンカー「ルピナス」(厚沢部町)の営業を継続していたはるなさんの父、昌大さん(50)は、「4人姉妹の次女で、結婚で送り出す1人目。泣かないと決めていたが、会場に入ってきた白塗りの花嫁姿の娘を見て思わず涙がこぼれた。イベントを開催してくれた人、祝福してくれた人に感謝。本人たちにとっても良い思い出になったと思う」と幸せをかみしめていた。
このほか、会場では特産品などの露店が並び、ステージでは江差中の演奏や、町出身の歌手、木村香澄さんらが出演する民謡ショーなどが催され、イベントを盛り上げた。
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